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フェルスタッペンとハミルトンの接触について、複数のドライバーが「レーシングインシデントだった」と見解を示す

2021年7月20日

 F1第10戦イギリスGP決勝のオープニングラップで発生したルイス・ハミルトン(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の接触について、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)はいずれも「レーシングインシデントだった」としてハミルトンの見解を支持した。


 この件で10秒ペナルティを受けたハミルトンだったが、その後上位陣を追い上げた。レース終了まで残りわずか2周となったところで、1周目にフェルスタッペンと接触したのと同じターン9で決然とした走りを見せたハミルトンがルクレールを追い越し、優勝を果たした。


 1周目のアクシデントが発生したときに、タイトルを争うふたりのすぐ後ろを走っていたルクレールは、当初接触について意見を述べることを躊躇し、こう話していた。


「マシンのなかからは非常に判断しづらいんだ。とても低い位置にいるからね。だから見にくいし、すべてがとても速く動いている」

シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2021年F1第10戦イギリスGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)


 しかし、さらになんらかの意見を強く求められると、ルクレールは以下のように語った。


「もちろん、自分の前でさまざまなことが起きているのは見えていたよ。そう、あれはレーシングインシデントだったと思う。そしてどちらか一方に責任を負わせるのはかなり難しい。インにスペースがあったのは明らかだ。ルイスが完全にエイペックスにいたわけではないだろうけど、アウトにいたマックスが相当アグレッシブだったのも事実だ。つまり、ああしたことは起きてしまう。それに、今日なによりも重要なのは、マックスが無傷で、無事でいるということだ」


 決勝レースの行方を決定づけることになった自らの走りについて聞かれ、ルクレールはハミルトンと接触しなかった理由について以下のように説明した。


「ルイスが内側にいるのは分かっていた。僕はスペースを残していた。残念なことに、僕のほうが前を走っていたけれど、コーナー出口で縁石に乗り上げて時間をロスしてしまった。その間にルイスが僕の前に出たんだ」


 ルクレールの話を受け、ハミルトンがすぐにコメントをつけ加えた。


「今シャルルが話したとおり、間隔を残しておくという意味で、彼は状況を尊重する走りを見せてくれた。もちろん、僕はそれなりに彼の横まで上がっていった。だから彼は僕がいると認識していただろう。だけど彼はきちんとした走りでワイドなラインをとり、それをほぼキープしていた。素晴らしいレース運びだったと思う。そのとき、僕は近づきすぎていないことを見きわめるために一度後ろへ引いたんだ。けれど、全体にとても良いバランスで推移したし、レースはあのように展開されるべきだと思う」


「もちろん、すべてが完ぺきな世界なら、1周目でも同じようにできていただろう。けれど、別の時間、別の場所、別のドライバーだったということだ」


 インシデント発生時点でルクレールの後ろを走っていたのが、ハミルトンのチームメイトであるボッタスだ。彼も接触については、ルクレールと同様の見解を繰り返した。


「ふたりは1周目を通じてずっと競り合っていた。昨日と似た展開だ。なにかが起こるのではないかという予感がしたし、とにかく、ふたりは激しく戦っていた。ああしたことは起こるものだ。それがレースなんだ。激しく戦っていれば起こり得る。ふたりともあきらめずに戦っているかぎりはね。とにかくマックスが無事でよかったよ。本当に大きな接触事故だったからね」


 レース終了後にインシデントのリプレイを見たのが、2度の世界チャンピオンであるアロンソだ。ハミルトンとは非常に馬が合うというわけではない彼も、その見解を支持し、インシデントについて明快な意見を述べた。


「当事者ではないから、コメントは難しい。だけど、ふたりはかなり近づいていたように見える。ルイスは、マシンの半分以上、マックスの横につけていた。だから、ある意味では、ルイスはもうインから抜け出せないところにいたと思う。あそこからうまくいなくなることなんてできないよ。レース中に遭遇した不幸な瞬間だったと思う。でも意図されたものではなかったし、僕の見るかぎり、ふたりとも間違ったことはしていない。不運な出来事だったんだ」



(GrandPrix.com)


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