F速

  • 会員登録
  • ログイン

“ブレーキマジック”ボタンの誤操作に泣いたメルセデスF1、再発防止のためシステム改良へ

2021年6月11日

 F1第6戦アゼルバイジャンGPでのルイス・ハミルトンのミスを受け、メルセデスF1チームは、“ブレーキマジック”が不用意に作動するのを防止するため、次戦に向けてシステムを見直すことを決めた。


 メルセデスの“ブレーキマジック”は、フロントタイヤを温めるためにブレーキバイアスの設定を変更するもので、ボタンがステアリングホイールについている。ハミルトンは、赤旗後のリスタート時、2番手からトップ浮上を狙ったが、気付かないうちにこのボタンに触れたことでターン1でロックして直進。15番手に後退し、ノーポイントに終わった。


“ブレーキマジック”について、テクノロジーディレクターを務めるマイク・エリオットは、次のように説明している。


「“ブレーキマジック”と呼んでいるこのボタンは、ドライバーが押すと、ブレーキに熱を入れられるものだ」とエリオットは、チームが発表した動画のなかで語った。


「一番大きな働きは、ブレーキバランスを変化させることだ。つまりフロントブレーキのエネルギーとリヤブレーキのエネルギーの割合を変えて、できる限り前に持ってくる」


「それによって、フロントブレーキに熱を入れ、タイヤとリムにも熱が入るというわけだ」

ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP 2番手で終盤のリスタートを迎えたルイス・ハミルトン(メルセデス)

 ハミルトンは通常どおり正しい手順でリスタートを迎えたものの、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)と首位を争うなかで、気付かないうちにボタンを触ってしまったと、エリオットは述べている。


「ルイスはすべてのことを正しく行っていた。マシンをグリッドにつけ、オフにすべきボタンやセッティングをすべてオフにし、オンにすべきすべてのものをオンにしていた。そうしてレースを正しくスタートする準備ができていた」とエリオットは言う。


「素晴らしいスタートを切って、ペレスに並びかけた。ルイスとペレスが順位を競っているなかで、(ペレスが寄ってきたために)ルイスは急遽進路を変え、その際にマジックボタンに触れてしまったのだ。しかし彼自身はボタンに触ったことに気付かなかった。そのため、問題が発生することを全く予期していなかった」


「彼は通常ブレーキングする位置でブレーキングした。その時には、ブレーキバランスが完全に前にシフトしている状態で、フロントタイヤに荷重がかかり、その結果タイヤがロックし、彼は直進するのを避けることができなかった」

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 レース後、ハミルトンは自身のミスであると述べ、チャンピオンシップのリードをマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)から取り戻すチャンスをふいにしたことに打ちひしがれていた。


 しかしエリオットは、このような問題が起こり得る位置にボタンを設置したメルセデスにも責任があり、改良を行う必要があると述べている。


「ルイスと話したところ、彼は責任の大部分は自分にあると考えていた。だが実際にはルイスはめったにミスをしない。その点では一部の他のドライバーたちとは一線を画している」


「彼がさらにミスをしづらいようなマシンを用意することが我々の務めだ。その責任を担い、どのように改善できるのかを調べる必要がある。その作業を次戦までに実施するつもりだ」



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)


レース

4/11(金) フリー走行1回目 20:30〜21:30
フリー走行2回目 24:00〜25:00
4/12(土) フリー走行3回目 21:30〜22:30
予選 25:00〜
4/13(日) 決勝 24:00〜


ドライバーズランキング

※日本GP終了時点
1位ランド・ノリス62
2位マックス・フェルスタッペン61
3位オスカー・ピアストリ49
4位ジョージ・ラッセル45
5位アンドレア・キミ・アントネッリ30
6位シャルル・ルクレール20
7位アレクサンダー・アルボン18
8位ルイス・ハミルトン15
9位エステバン・オコン10
10位ランス・ストロール10

チームランキング

※日本GP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム111
2位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム75
3位オラクル・レッドブル・レーシング61
4位スクーデリア・フェラーリHP35
5位ウイリアムズ・レーシング19
6位マネーグラム・ハースF1チーム15
7位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム10
8位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム7
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー6
10位BWTアルピーヌF1チーム0

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第4戦バーレーンGP 4/13
第5戦サウジアラビアGP 4/20
第6戦マイアミGP 5/4
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/18
第8戦モナコGP 5/25
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年4月号 Vol.2 開幕直前号