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2021年型アルピーヌF1『A521』:目標は表彰台。大改革ではなく進化を達成、PUの信頼性と性能にも自信あり

2021年3月3日

 アルピーヌF1チームは、3月2日、2021年の体制およびニューマシンの発表会をバーチャル開催、アルピーヌのCEOのローラン・ロッシ、チームのエグゼクティブディレクターであるマルチン・ブコウスキー、新たにレーシングディレクターとして加入したダビデ・ブリビオ、レギュラードライバーであるエステバン・オコンが登場した。2月に事故に遭い、骨折したフェルナンド・アロンソは欠席した。


 ルノーは2016年にワークスチームとしてのF1活動を再開し、2020年には表彰台を3回獲得、ワークス参戦再開後初のトップ3フィニッシュを成し遂げた後、グループ・ルノーのブランド戦略により、2021年からはアルピーヌの名称でF1ワークスチーム活動を行うこととなった。


 それに伴い、上層部が刷新され、ルノー・スポール社長ジェローム・ストールとチーム代表シリル・アビテブールが離脱し、ロッシ、ブコウスキー、ブリビオがチームをリードしていくことが決まった。技術部門は引き続き、シャシーテクニカルディレクターのパット・フライとエンジンテクニカルディレクターのレミ・タフィンが率いる。また、4度のF1チャンピオン、アラン・プロストがスペシャルアドバイザーおよびノンエグゼクティブディレクターとしてチームに残ることも明らかにされた。


 レギュラードライバーは、2年のブランクを経てF1に復帰するアロンソと2020年にチームに加入したエステバン・オコンの新ペアとなる。周冠宇が引き続きテストドライバーを務め、新たに昨年までアルファタウリに所属していたダニール・クビアトがリザーブドライバーとして加入した。

フェルナンド・アロンソ(アルピーヌF1)
フェルナンド・アロンソ(アルピーヌF1)

 新体制での初のF1マシン『A521』のカラーリングには、アルピーヌの伝統的なカラーであるブルー、ホワイト、レッドを使用。2020年型R.S.20の進化型であり、規則変更に従い、昨年型の基本的なエレメントが引き継がれる一方、新空力規則に従った変更がなされ、開発可能な部分はすべて改善が図られたとチームは述べている。

アルピーヌF1の2021年型マシン『A521』
アルピーヌF1の2021年型マシン『A521』

 アルピーヌのCEOのローラン・ロッシは「今年の目標ははっきりしている。昨年の勢いを維持し、表彰台争いに加わることだ」と語った。
「長期的なビジョンは、アルピーヌの名前をF1のポディウム最上段に示すことである」


 シャシーテクニカルディレクターのパット・フライは、「今年のマシンは2020年型を論理的に発展させたものであり、昨年と今年の間にホモロゲーションを受けた構造の周辺に目を向けながら、空力パフォーマンス改善に努めた」とコメントしている。


「少し異なって見える部分はあるものの、大改革ではなく進化と言った方が正しい」

アルピーヌF1の2021年型マシン『A521』
アルピーヌF1の2021年型マシン『A521』

 エンジンテクニカルディレクターのレミ・タフィンは、パワーユニット(PU/エンジン)開発について次のように語った。


「2021年の元々のプログラムを1年先に移行しなければならなくなり、今は2022年に集中しているため、昨年仕様のパワーユニットに最低限の変更を加えるにとどまった」


「新シーズンには常にそうだが、エンジンパフォーマンスをすべてのレースで高いレベルに維持しつつ、信頼性確保に努める。パッケージ全体から最大限の力を引き出すため、今回も、エンジンとシャシーを最適な形で統合することを目指した」

発表会で披露された2021年型アルピーヌF1マシン『A521』
発表会で披露された2021年型アルピーヌF1マシン『A521』

 今年、F1史上最多の23戦が予定されているが、信頼性における懸念はないという。
「カレンダー拡大に備えて、信頼性とパフォーマンスを引き上げるための準備を何カ月、何年にもわたって行ってきた。昨年はそもそも22戦が予定されており、その準備を整えていたし、今年の23戦というチャレンジも予期していたことだ。我々のパッケージはこのレース数をこなす能力をすでに備えている」


 3月3日にはオコンがイギリス・シルバーストンで『A521』のシェイクダウンを行う。



(autosport web)


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