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大失態のメルセデス、タイヤ装着違反で250万円の罰金。ラッセル、失格を免れ初入賞が確定/F1サクヒールGP

2020年12月7日

 2020年第16戦サクヒールGP決勝、メルセデスがピットストップでジョージ・ラッセル車のタイヤ交換の際にミスを犯した件が、F1競技規則への違反として審議された結果、ラッセルのリザルトには変更はなく、メルセデスチームに罰金が科されることが決まった。


 新型コロナウイルス感染症の検査で陽性結果が出たルイス・ハミルトンの代役としてメルセデスから出場したラッセルは、2番グリッドからスタートでトップに浮上、レースをリードし続け、初優勝に向けて順調に周回を重ねていた。しかし87周のレースの62周目、セーフティカー出動時にメルセデスはラッセルとバルテリ・ボッタスの2台を同時にピットに呼び、ダブルストップを行おうとした際に、アクシデントが起きた。2台のタイヤに関して混乱が起き、ラッセル車にボッタスのフロントタイヤが装着されたのだ。


 チームはすぐに誤りに気付き、翌周にラッセルを呼び戻し、タイヤを交換、これによりラッセルは5番手に落ちた。ラッセルは2番手まで順位を上げたが、今度はタイヤがパンクし、再びピットインを強いられ、79周目に14番手に後退。再び懸命に順位を上げていったラッセルは9位でフィニッシュ、ファステストラップも記録した。チームの規則違反によるペナルティが懸念されたが、スチュワードはチームに罰金を科し、ラッセルの順位は変更しないことを決めた。


 このミスについて、メルセデスは無線の技術的なトラブルにより、ピットウォールからピットクルーに対し、ラッセル車がピットインしてくることが事前に伝わっていなかったと説明している。スチュワードは、タイヤの装着違反に対しては、通常なら失格を含むスポーツ上のペナルティを科すものであるが、今回の場合は無線のトラブルがあったこと、チームが次の周にタイヤを正しいものに交換したこと、ラッセル車のタイヤ交換ミスがボッタス車の交換の大幅な遅れにつながり、ボッタスもポジションを落とす結果になったことなど、ペナルティを軽減する理由があるとして、チームへの20000ユーロ(約250万円)の罰金にとどめることに決めた。


 この裁定により、ラッセルは9位を維持、ファステストラップポイントを合わせて計3ポイントを正式に獲得した。これはラッセルにとって、F1初ポイントにあたる。

2020年F1第16戦サクヒールGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2020年F1第16戦サクヒールGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)



(autosport web)


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