F1フランスGPは予選1回目に向けた金曜午前中のフリー走行1回目が行われ、ウエットからドライへ変わるコンディションの中、ジャガーのマーク・ウエーバーが2位を1秒以上引き離すトップタイムを記録した。
午前8時半からのプライベート・テストの顔ぶれが変更。フランスGPということでルノーの“3人目”がアラン・マクニッシュからルノー育成ドライバーのフランク・モンタニーにチェンジ。そのモンタニーはエンジン・ブローに見舞われてしまった(そのままピットイン)。ジョーダンのラルフ・ファーマンもコース上にストップしたが、これもピットには戻っている。
9時40分からはウェット・コンディションとなり、それまでのタイムは更新出来ずしまい。コースが乾いていた時のコンディションは路面温度15度・気温14度。トップタイムはルノーのフェルナンド・アロンソが記録した1分16秒709だが、昨年のポールタイム1分11秒985(モントーヤ)より約6秒遅い。最終シケインから最終コーナーのレイアウトが変更され、160メーター延長されたことも影響しているだろう。
11時からのフリー走行1回目のセッションは、フル・ウェット状態のため全車エクストリーム・ウェザー・タイヤを履いてのスタート。雨はやみ、路面は乾いて行く状況。このセッションに、BARホンダのジャック・ビルヌーブとジェンソン・バトンは不参加。モナコでも問題になっていたのだが、広告代理店のPPGI社が1998年の契約不履行に対しBARを告訴。ネベールの地方裁判所が前日の夕方にトランスポーターを差し押さえてしまい、その封印がまだ解けてないのだ。この後差し押さえが解除されても、午後の予選は一発勝負となる。
残り数分となった時、ピットに戻りいったん停止し、トラクションコントロール・テストのために発進練習したミハエル・シューマッハー車の右前輪にピットロードを進んで来たウエーバーのフロント・ウイングがヒットする一幕があった。
最終的にトップタイムを記録したのはウエーバーで1分26秒915。以下ラルフ・シューマッハー、アロンソ、ヤルノ・トゥルーリ、アントニオ・ピッツォニア……とミシュラン勢が5位までを独占。6位がM.シューマッハーで、7位デイビッド・クルサード、8位オリビエ・パニス、9位ジャンカルロ・フィジケラ、10位ハインツ-ハラルド・フレンツェンと、乾きつつあるウェット路面ではブリヂストンのウェット(インターミディ)よりミシュランのウェット(ライトウェット)の方が合っているようだ。
なお、11時40分、ネベールの地方裁判所はPPGI社に対し訴えを却下、差し押さえ等の費用負担をいい渡した。これでBARの車両差し押さえは解除されたが、午後の同チームが一発勝負になることには変わらない。