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ビルヌーブ、小規模チームに配慮したF1コスト制限を酷評「ウイリアムズを助ける必要などない」
2019年11月9日
元F1ドライバーのジャック・ビルヌーブは、2021年シーズンより導入される上限1億7500万ドル(約191億円)の厳格な予算制限制度について、強く反対の考えを表している。
この予算制限は、トップチームが問題解決やイノベーションに資金を投じることで、“資金力によって成功を買う”ことを防ぐためのものだ。F1上層部は、支出を節制することによって、競争の場が公平になり、接戦のレースが展開されることを期待している。
しかしビルヌーブはそれに否定的な意見を持っている。彼はメルセデスやフェラーリといったチームについていくのに苦戦しているウイリアムズのような小規模チームに有利なように、ルールを歪めるのは間違えていると語っている。
「助ける価値のない小規模チームを助けるというのはどういう考えなのだろうか?」とビルヌーブはアメリカGPの週末にオースティンで『Journal de Montreal』に語った。
「ウイリアムズのようなチームが、メルセデスやフェラーリと同じくらい速くなる権利があるというのだろうか?」とビルヌーブは続けた。「答えは間違いなくノーだ」
「それはまったくの社会主義だと私は考える」とビルヌーブは息巻いた。「F1は社会主義以上のものだ。この状況下では、資金力のないチームが、シートを買えるドライバーを起用し続けることができるだろう」
ビルヌーブは1997年にウイリアムズでタイトルを獲得しているが、独立系コンストラクターであるウイリアムズが置かれている苦境について、ほとんど同情心を持ち合わせていないようだ。
ロバート・クビサとジョージ・ラッセルはグリッド最後尾で低迷しており、ウイリアムズは2019年第19戦終了時点で1ポイントしか獲得できていない。
「この数年の彼らの仕事ぶりから正直に言えば、彼らは(他のチームとは)違うカテゴリーにいるようなものだ」とビルヌーブは主張した。
カナダ出身48歳のビルヌーブは、導入される予算制限が、少なくとも許容される支出レベルにおいてはウイリアムズの助けになることはないだろうと考えている。
「1億7500万ドル(約191億円)を使うのはトップ3チームだけだ」とビルヌーブは語った。「その他のチームはその上限に達することはないだろう」
またビルヌーブは、新レギュレーション導入までに1年の待機期間があるため、トップチームが望めば、彼らは抜け穴を探すことができると指摘した。
「(メルセデス、フェラーリ、レッドブルは)2021年に備えるために、2020年のうちに10億ドル(約1089億円)を使うことだってできる」とビルヌーブは語った。
■ビルヌーブ、マシン重量引き上げにも苦言
実のところ、ビルヌーブはウイリアムズがトップチームに追いつきたいと考えているのかどうか疑問に思っている。ウイリアムズの企業としての財政面は、現在のところ非常に満足できる状況にあるからだ。
「昨年ウイリアムズは最下位だったが、1600万ドル(約17億4200万円)を手に入れた。チームの経営陣も、株主たちも満足だろう。もしさらに利益を増やせたら、いっそう満足することだろう」
「たとえば予算制限を5000万ドル(約54億4300万円)にしたとする。ウイリアムズは2000万ドル(約21億7700万円)しか使わずに、グリッドの最下位に居続けるだろう」とビルヌーブは語った。
ビルヌーブの予算制限に関する結論は、彼らしく明確で大胆なものだった。「言えることは、この施策は冗談だということだ。誰の利益にもならない」
またビルヌーブは、その他の新技術レギュレーションについても不満を持っている。新レギュレーションではマシンは重くなり、1周あたり3秒から4秒遅くなるとみられている。
「マシンが遅くなることは気にすることではない。ドライブするのが難しいマシンをデザインするだけでいい」とビルヌーブは語った。「スピードはレースの質とは関係がない」
「今後マシンは25kg重くなる。重ければ重いほど、マシンは安定する。そのことは助けにはならない」
「我々には軽いマシンによる活気のあるショーが必要なのだ。(新ルールのものでは)そうはならないだろう」
「とはいえ実際、改善が必要なのは彼らが主張するように“ショー”ではない。我々はこのスポーツそのものを改善しなければならないのだ。特に、チームにはもっと自由を与えなければならない」
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(autosport web)
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1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 666 |
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4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 468 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 94 |
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