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元F1ドライバー、メルセデスとフェラーリのチーム内バトル激化を予想「心理戦はメディアから影響を受ける」

2019年5月17日

 元F1ドライバーで、グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)会長を務めるアレクサンダー・ブルツは、メルセデスとフェラーリの両チームにおけるドライバー同士の現在の良好な関係は、チーム内でのライバル関係によって損なわれていくだろうと述べている。


 メルセデスは2019年シーズン、これまでのところひとり勝ちの状況だが、2018年シーズンとは対照的に、バルテリ・ボッタスがチームメイトのルイス・ハミルトンに対し互角以上の戦いをしている。


 ハミルトンは、競争関係にありながらも調和のとれたふたりの関係が崩れることはないだろうと語っており、過去にライバルのニコ・ロズベルグとの間で経験した関係性については批判的になっている。


 しかしながらブルツは、メルセデスのドライバー間の関係が将来変わる可能性を示す、いくつかの兆候に気づいている。


 現在ボッタスは、かつてハミルトンのレースエンジニアを務めていたリカルド・ムスコニと組んでいるが、ハミルトンはボッタスが自分のセットアップをまねていると語っている。また彼は、アゼルバイジャンGPのスタート後、1コーナーへの進入でボッタスとホイール・トゥ・ホイールになった時に、チームメイトに“優しくしすぎた”とも話していた。


 ブルツは、ボッタスはメルセデスで引けをとらない戦いができるが、ライバル関係は先に進むにしたがって、さらに激しくなる一方だと考えている。


「彼(ボッタス)はタイトルを賭けて戦えるはずだ。彼にはその能力がある」とブルツは『Speed Week』に語った。


「昨年の彼は何度か技術面での悪運に見舞われたし、チームにもまだ慣れていなかった。冬の間に彼は態勢を整え、開幕戦オーストラリアGPとアゼルバイジャンGPで2回の優勝を飾り、今では自信を持ってドライブしている」


「(ハミルトンからの)最初の小さな一撃があったことにすでに気づいた者もいるだろう。ボッタスが結果を出せば出すほど、ハミルトンがさらに反応してくる」


 フェラーリにおいても、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールにとって同様に難しい時期が待ち構えているとブルツは見ており、両者の間に心理戦が起きる可能性は、「外部から、特にメディアから影響を受ける」と話している。


「フェラーリで起きていることには興味を引かれる」


「彼(ルクレール)はザウバーでの学びの年を最大限活用し、トップチームへの飛躍にうまく対処した」


「だが彼は今ではトップの結果を出さなければならないから、多くのプレッシャーを抱えているだろう」



(autosport web)


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