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“まさか”の結末。FE開幕戦・北京 決勝レポート

2014年9月13日

 15周目。全車がピットストップを終えると、先頭のプロストは変わらないものの、2番手にハイドフェルドがジャンプアップ。この後、ハイドフェルドは徐々に先頭との差を詰めて行き、21周目を終えた時点で1秒以内の差に迫る。

 その後徐々にはふたりの差はさらに縮まり、迎えた最終ラップ、最終コーナーで事件は起こる。

 ハイドフェルドがターン20でプロストのイン側に飛び込む。その前に一瞬アウト側に振ったハイドフェルドを、プロストはミラーで目視。しかし、その後見失ったのか、ハイドフェルドがインに入ったのと同時に、プロストは左へステアリングを切る。そして、両者は接触。ハイドフェルドのマシンは宙を舞い、バラバラになりながらウォールに激突。マシンは逆さまになって路面に落下する。プロストも、その場でマシンを止めている。

 見た目には大きな事故だったが、幸いにもハイドフェルドは大事に至らず、自力でマシンから脱出し、プロストの元へ抗議に駆け寄った。

 レース後プロストは、「僕には彼が見えなかったんだ。最終コーナーだから、非常に注意していた。あのトライには無理があると思う。オーバーテイクするスペースはないよ。彼は友達だから、アピールはしないけどね」と語っていたが、その表情からは少々困惑している様子が感じられた。

 一方のハイドフェルドの元には、フォーミュラE CEOのアレハンドロ・アガグやブルーノ・セナ、そして多くのファンが訪れ、慰めていた。表情からは「まあ仕方ないよ」といった雰囲気が感じられたが、さすがに肩を落とした様子だった。ガレージに戻ってきたマシンは、それは酷い有様で、これでよく無事だったと思わずにはいられないほどだ。

 ふたりのストップにより、フォーミュラEの記念すべき最初のウイナーとなったのは、3番手を走っていたディ・グラッシ。まさかの優勝に、表彰台で喜びを爆発させた。以下、2位にフランク・モンタニー(アンドレッティ)、3位にダニエル・アプト(アウディ・アプト)が入っている。佐藤琢磨は終盤良いペースで走行したものの、結局DNF扱いで終わっている。

 なお、現在現地時間の午後8時だが、まだレースの正式結果は出ていない。

(F1速報)





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