アメリカGPの土曜日、予選が終了した直後に開かれた会合も、エクレストンが開いたものだった。収集されたのはイギリス人3人、ドイツ人3人、イタリア人ひとり。議題はバジェットキャップ制とコンコルド協定についてだ。目的はケータハムとマルシャの欠場を受けて、いかに小規模チームを救うかだった。
この会合がこれまでのものと少し違っていたのは、エクレストンがジャーナリストだけでなく、チーム関係者も招集してテーブルを囲んだことだった。出席したのはニキ・ラウダ(メルセデスAMG非常勤会長)、マルコ・マティアッチ(フェラーリ代表)。さらにその後トト・ウォルフ(メルセデスAMGエグゼクティブディレクター/ビジネス)、クリスチャン・ホーナー(レッドブル代表)、エリック・ブーリエ(マクラーレンレーシングディレクター)も加わった。会合はいつも以上に盛り上がり、パワーユニットの開発凍結についても話し合いが行われ、シリル・アビデブール(ルノー・スポールF1マネージングディレクター)とホンダの新井康久(本田技術研究所取締役専務執行役員四輪レース担当)も臨席し、ここでジャーナリストたちは退席させられたという。
この時の会合では全ての問題が解決することはなく、ブラジルGPの予選終了後にもエクレストンの到着を待って緊急ミーティングがふたたび開かれた。このミーティングは午後4時からのFOMのホスピタリティハウスで行われ、今度は全チームの関係者が顔を揃えた。インテルラゴス会議は午後6時半まで行われたが、またも大きな進展は見られず。そのため、小規模チームであるロータス、フォース・インディア、ザウバーの3チームは、トップチームが解散した後もエクレストンと話し合いを続け、結局最終的に会合がお開きとなったのは、午後7時だった。