F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【連載解説】2021年F1新技術レギュレーション(3)風洞テストにハンディキャップ制度を導入

2021年2月15日

 次世代F1マシン導入を前にし、2021年には昨年型のシャシーが持ち越され、開発が厳しく制限される。そのための規定を含め、技術レギュレーションにはいくつか重要な変更がなされた。その主な変更点を全4回にわたって紹介していく。第3回では、風洞テストにおけるハンディキャップ制についてまとめた。


────────────────────────────────


 FIAはファクトリーでの空力テストにも、今季から制限を加える。わずかな変更に見えるかもしれないが、開発者たちは戦々恐々である。


 最大の変更点は、チームごとに前年の成績に応じたハンディキャップを施すことだ。トップチームは下位チームよりも風洞の使用時間を減らされる(下図参照)。


 風洞テストは、1週間あたりの実行回数自体が、去年の65回から今年は40回に減らされた。昨年のコンストラクターズ選手権5位のルノー(現アルピーヌ)が100%に当たる40回の使用を許され、それより上の順位のチームはより少なく、下の順位のチームはより多く風洞を使用できる。


 チャンピオンチームのメルセデスは90%、つまり毎週36回しか使用できない。2020年にはその倍近い回数の風洞テストを行っていたことを思えば、その影響の大きさがわかるだろう。対照的に去年最下位だったウイリアムズは112.5%、つまり毎週45回のテストが可能だ。去年6位に終わったフェラーリは102.5%、毎週39回のテストで、今季と来季の空力開発を行える。

2021年前半にF1各チームに許される風洞使用回数(%)
2021年前半にF1各チームに許される風洞使用回数(%)


 ただしこのハンディキャップは、シーズン中盤の6月に見直されることになっている。6月30日時点での選手権順位で、各チームに新たなハンデが加えられる。


 そしてこの制度は、2022年にはさらに厳しくなる。チャンピオンチームのテスト回数は、70%まで減らされるのだ。FIAはこの措置によって、チーム間の性能差がさらに拮抗することを期待している。しかし今季から導入されるバジェットキャップ同様、その効果が出てくるには数シーズンを待つ必要があるだろう。

2019年に公開された次世代F1マシンの風洞テストの様子
2019年に公開された次世代F1マシンの風洞テストの様子

 今季はマシンデザインのコピーにも、厳しい目が注がれる。具体的にはチームは今後、3Dキャプチャーやスキャナーの使用が禁止される。ライバルのマシンを撮る場合、許されるのはビデオや静止画撮影だけだ。

2020年型レーシングポイントRP20が2019年型メルセデスF1 W10に類似していることが問題視された
2020年型レーシングポイントRP20が2019年型メルセデスF1 W10に類似していることが問題視された

 一方でチームは必要に応じて、デザインが自社開発されたことを証明しなければならない。ボディワークや前後ウイング、モノコックなどは「リスティングパーツ」と呼ばれ、チームが独自開発することが義務付けられている。もしそれらのパーツのデザインが他チームのものと酷似していた場合、初期デザインからの全ての開発データをFIAに提出することになる。



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(翻訳・まとめ 柴田久仁夫 / autosport web)




レース

9/20(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
9/21(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
9/22(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※シンガポールGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン331
2位ランド・ノリス279
3位シャルル・ルクレール245
4位オスカー・ピアストリ237
5位カルロス・サインツ190
6位ルイス・ハミルトン174
7位ジョージ・ラッセル155
8位セルジオ・ペレス144
9位フェルナンド・アロンソ62
10位ニコ・ヒュルケンベルグ24

チームランキング

※シンガポールGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム516
2位オラクル・レッドブル・レーシング475
3位スクーデリア・フェラーリ441
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム329
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム34
7位マネーグラム・ハースF1チーム31
8位ウイリアムズ・レーシング16
9位BWTアルピーヌF1チーム13
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第18戦シンガポールGP 9/22
第19戦アメリカGP 10/20
第20戦メキシコシティGP 10/27
第21戦サンパウロGP 11/3
第22戦ラスベガスGP 11/23
  • 最新刊
  • F1速報

    Rd15 オランダ&Rd16 イタリアGP号