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公哉&タキ井上GP2放談!:F1昇格は焦っちゃダメ

2014年9月13日

 2014年シーズンのGP2シリーズにカンポス・レーシングから今季から参戦している佐藤公哉。マネジメントチーム兼レーシングチームであるユーロノヴァ・レーシングのオーナー、“タキ井上”こと井上隆智穂と公哉は、スパ、モンツァという2大会を振り返った。

●F1の可能性は十分あると思っているよ!
井上隆智穂(以下タキ)公哉くん、ベルギー・スパフランコルシャンとイタリア・モンツァの2大会、お疲れさまでした!
佐藤公哉(以下公哉)井上さんも、2大会連続でGP2に足を運んでいただいて、お疲れさまでした。ただ、結果が結果なので、かなりツライです……。
タキ:でも、これでヘコんでちゃダメよ! 僕はシーズン前、今年のGP2はF1へ上がるための準備と説明したでしょ? もちろん、何勝もしたりタイトルを取ったりできれば、それに越したことはない。でも、何回も言っているけれど、過去2シーズンのGP2チャンピオン、結局はF1のレギュラーシートをつかめなかったでしょ?
公哉:それはそうかもしれませんが……。
タキ:F1へ上がれたドライバーの多くは、GP2以前からすでに自動車メーカーやF1チームの支援を受けていて、ある意味では既定路線だったの。それ以外も大企業のスポンサードを抱えていて、それなりの成績を残せばF1へ上がれるチケットをすでにもっていたドライバーでしょ? 公哉くんの場合はどちらも持っていないじゃない。
公哉:じゃあ、まったく可能性はないということですか?
タキ:いや、僕は十分に可能性があると踏んでいるよ。たとえばフェルナンド・アロンソは、公哉くんがいま所属しているカンポス・レーシングで、誰も知らないような1999年のユーロ・オ−プン・バイ・ニッサン・シリーズでタイトルを取った。もちろん反応は薄かったけれど、F1チームのリストに載ったのはたしかだったし、タイトル獲得の価値は確実にあった。公哉くんが2014年のAUTO GPでタイトルを取ったのも、決して無意味じゃない。ちゃんとF1チームのリストに載った。で、アロンソは2000年に国際F3000でシリーズランキング4位だったけど、2001年にはミナルディからF1にデビューできたよね? あれ、どうしてだと思う?
公哉:さあ……。
タキ:あのときカンポスは、2000年からルノーのマネージング・ディレクターに就いたフラビオ・ブリアトーレにアロンソの身柄を託したの。で、アロンソはルノーのテスト/リザーブドライバーの肩書を持ちながらも、フラビオの後押しでミナルディのレギュラードライバーとして走ったわけ。いまでこそアロンソは、サンタンデール銀行からシビレるくらいの支援を受けているけど、もともとはスペインの片田舎から出てきた、資金的なバックグラウンドがまったくない兄ちゃんだった。それがカンポスに才能を見出されて、F1へ行くにはカンポスの手に負えないからとブリアトーレに託して、アロンソはF1チャンピオンになったのよ。
公哉:アロンソは特別じゃないですか?
タキ:じゃあ、1999年、2000年の時点で、アロンソが特別だとF1関係者の誰が思っていた? 公哉くんはどう思っていた? まさかフェラーリの大看板を背負うとは、思っていなかったでしょ? 実際、当時の彼は自動車メーカーや大企業の支援もなかった。
公哉:うーん。

●F1昇格は焦っちゃダメ! 残り2大会が勝負
タキ:公哉くんがF1チームのリストに載っているのは間違いない。昨年夏のシルバーストン、ザウバーのルーキーテストでちゃんと走ってスーパーライセンスを取った。これは大きいよね。契約条件はともかく、あれ以降F1チームからいろいろな話が舞い込んできたのは話したでしょ?
公哉:たしかにありましたね。
タキ:某チームなんか、2014年シーズン当初に話があった時点で、今から思えば無理してでも乗っていたら良かったかもしれない。でも、それは今だから言えることだよね。で、シーズン後半になってから持ち込まれた話はたしかにアリかもしれなかったけれど、現状では無視を決め込むに限るよな。もし公哉くんがそれを受けたら、“サムオブゼム(その他大勢)”のドライバーと扱われてしまう。
公哉:条件次第ですが、乗れるのなら乗ってもいいと思いましたけどね。
タキ:ダメダメ! それよりも、いまは日々揺れ動いている状況をいかにきちんと判断するかが大切なの。自分を安く売る必要はないし、高く買ってくれるという人がいる限りは我慢しなくちゃ。
公哉:でも、これからどうなるんですか?
タキ:僕が思うに、ホッケンハイム大会は欠場したけれど、それ以外のGP2に出場しているのに、無得点というのは公哉くんだけじゃない? これって、僕はある意味すごいと思うんだよな。
公哉:それ、バカにしてるんですか?
タキ:いや、そうじゃない(汗)。落ち着いて落ち着いて(汗)。つまり、公哉くんは“サムオブゼム”のドライバーじゃないのよ。実際、GP2のほかのチームにも公哉くんの評価を聞いているけれど、かなり高評価だよ。
公哉:本当ですか? かなり嘘っぽく聞こえます。
タキ:……(汗)。たとえばハンガリーの予選で、公哉くんに対する評価は確実に高まった。これは嘘偽りないよ。公哉くんの置かれている状況にも彼らは理解を示している。決して投げちゃいけない。
公哉:で、来年、僕はどうしたらいいですかね? GP2をこのまま続けていていいんですか?
タキ:この先の1、2ヵ月が勝負だと思うし、それに向けて動いている。直近ではソチのGP2で速さを見せること。そして最終大会のアブダビでも速さを見せること。最終大会直後にはアブダビでGP2の公式合同テストもあるし、さらにはアブダビでF1テストもある。この件に関してはしっかり動いているので任せて!
公哉:はい。でも、ソチにはあまり行きたくないですねえ。タキさんは行きますか?
タキ:僕はモロモロ忙しいんで(汗)。欠席かな……。
公哉:え!? ウソでしょ?
タキ:でも、アナスタシアとか、オクサナとか、ナターシャとか、ユリアとか、魅力的な女性が待っているから頑張ってきてよ!
公哉:……(汗)。

(Kojiro Ishii)




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