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ホンダ密着:赤旗中断で消えたQ3進出の可能性

2016年4月16日

「ウォー、ウォー、ウォー」。中国GPの予選Q2セッション、残り3分で最後のアタックへ出たにもかかわらず、赤旗によって阻まれたフェルナンド・アロンソが吠えた。

 中断となった時点で、Q2の残り時間は1分17秒。その時点で12番手だったアロンソは、13番手のジェンソン・バトンとともにQ2脱落が決定した。「もう1回アタックする時間は残念ながら我々には残っていない」と、レースエンジニアのマーク・テンプルから無線で聞かされたアロンソは、冒頭のように唸り声をあげて、くやしがった。

 このとき声をあげていたのは、アロンソだけではなかった。マクラーレンの関係者は「テレメトリールームからも大きな声があがっていた」という。そこはホンダのスタッフが詰めている場所である。気持ちはアロンソと同じだった。中国GPに向けて、手ごたえをつかんでいた。しかし、予選で実力を出せずに終わってしまったことに対する、くやしさがあった。

「いままでで一番Q3に行ける可能性が高かったことは確かです。チャンスはあったと思います。2台とも……」と長谷川祐介ホンダF1総責任者は言う。

「たら・れば」は禁句だが、もし赤旗が出ていなければホンダがF1復帰後、初めてQ3に進出していた可能性は高い。それはQ1の2回目のアタックでバトンが出した「1分37秒593」というタイムが証明している。

 Q2の10番手タイムはニコ・ヒュルケンベルグの1分37秒333。この日は雨が降り、路面は予選が始まってから急激に向上していた。Q1からQ2にかけてコンマ2秒以上タイムアップするのは、それほど難しいことではない。





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