もはや誰も驚きはしないだろうが、マーク・ウエーバーが2005年のウイリアムズBMWのドライバーとなることが正式に発表された。グリッド最底辺のミナルディでF1のキャリアを歩み始めたウエーバーは、わずか3年でフランク・ウイリアムズ率いるトップチームまで登りつめたことになる。
「マークが豊かな才能に恵まれたドライバーであることは明らかだ」とウイリアムズ。「だが、私たちは彼の粘り強さ、強固な意志、モチベーションも優れた資質として評価している。私たちのチームは、ひとつの伝統として、現実的で『力を合わせてやっていこう』という態度を持ったドライバーと共に歩み、成功を収めてきた。マークがそうしたタイプであることは間違いない。彼が2005年からこのチームに加わることに同意してくれてとてもうれしい」
ファン‐パブロ・モントーヤがマクラーレンへ、ラルフ・シューマッハーがトヨタへ移籍する来季、ウイリアムズはタイトルへのチャレンジをリードするドライバーとして、オーストラリア出身、27歳のウエーバーの獲得に乗り出していた。彼はジャガーとの契約に含まれていたパフォーマンス条項により、今月末の時点で同チームを離れる権利を得ている。
「本日ウイリアムズと合意に至った契約は、僕の今日までのキャリアの中で最も重要なものだ」とウエーバー。「このチームと共にどんなことを達成できるか、期待に胸を膨らませている。もちろん、今季残りのレースについてはジャガー・レーシングとの仕事に全力を注ぐつもりだが、来年BMWウイリアムズの一員に加わるのが待ちきれないという気持ちだ」
ウエーバーのチームメイトが誰になるかは依然として謎のままだが、昨日ジャンカルロ・フィジケラがルノー入りを発表したことで、有力な候補者の数は少なくなりつつある。残された候補者としては、比較的現実性の高いジョーダンのニック・ハイドフェルド、BARのテストドライバー、アンソニー・デイビッドソン、ホッケンハイムでラルフの代役を務めたアントニオ・ピッツォニアといったところから、元F1チャンピオンのジャック・ビルヌーブとミカ・ハッキネン、さらにはIRLチャンピオンのスコット・ディクソン、NASCARのジェフ・ゴードンといった名前もウワサに上っている。