無線の内容について制限が加わっての初レースとなったシンガポールGP。中盤に導入されたセーフティカーにより、各ドライバーは戦略変更を余儀なくされた。レース中にピックアップされた無線交信から、2時間チェッカーとなった熱戦を振り返る。
<スタート前>
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)
「わかっていると思うが、断続的にトラブルが出ている。ステアリングの操作が可能な状態なら、マニュアル操作で(フォーメーションラップを)スタートしてくれないか? それが無理ならピットレーンからスタートすることになる」
<LAP1>
ニコ・ヒュルケンベルグ→(ドライバーからエンジニアへ)
「前のクルマと接触した。フロントウイングをチェックしてくれ」
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)
「いま機能しているのはステアリングのダッシュボードとギヤシフトパドルだけだ」
セルジオ・ペレス←(チームからドライバーへ)
「グティエレスを抜く必要がある。行け!」
→(ドライバーからエンジニアへ)
「フロントウイングにダメージがあると思う」
<LAP3>
ダニエル・リカルド←(チームからドライバーへ)
「リヤブレーキ温度が高い。ブレーキバイアスを2クリック前にしろ。できればトウ(スリップストリーム)について走るのも避けろ。右側に避けて走れ」
<LAP6>
ダニール・クビアト←(チームからドライバーへ)
「マグヌッセンにアタックしろ。2周だけアタックしても良いぞ」
ジュール・ビアンキ←(チームからドライバーへ)
「ブレーキ温度が少し高い。ビッグブレーキポイントで少しだけセーブしろ」
→(ドライバーからエンジニアへ)
「うん、やっているよ」
セバスチャン・ベッテル←(チームからドライバーへ)
「燃費のコントロールはうまくやれているよ。ペースも良い」
ジャン-エリック・ベルニュ→(ドライバーからエンジニアへ)
「(クビアトがマグヌッセンを)抜けないのなら僕を先に行かせてくれよ、タイムをロスしている!」
<LAP9>
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)
「ピットリミッターは機能していない。1速ギアで6500回転以上は回すな」
<LAP11>
ニコ・ロズベルグ←(チームからドライバーへ)
「ピットストップ時にステアリングを交換する。クラッチパドルが機能しないから、エンジンを切ってからタイヤ交換する。それが終わったらエンジンをかけてジャッキダウンするよ」
ジェンソン・バトン←(チームからドライバーへ)
「どのマシンもオプションタイヤに換えている。我々はプランAのまま行く」