【決勝無線】交信メモ「僕は誰と戦っている？」

Mercedes

　オーストリアＧＰの決勝で交わされたドライバーとエンジニアの無線でのコミュニケーション。国際映像で放送された交信をお届けします。
　今回のサーキット、レッドブルリンクは高低差が大きいためリヤタイヤのマネジメント、そして燃費に関する交信が多かったですが、バトルに関するやりとりも多かったのが特徴です。

●L0
ダニエル・リカルド←（エンジニアから）「（下位以外で）プライムを履いているのは（ジェンソン）バトン、（パストール）マルドナド、（セルジオ）ペレスの3台のみだ」

●L2
セバスチャン・ベッテル→（ドライバーから）「ドライブを失った！ どうすればいいか教えてくれ」
←「今調べているところだ」
→「スロットルのレスポンスがないんだ」
←「とにかくマシンを停めてスイッチを切ってみてくれ。他のクルマがバックストレートに入って近付いて来ているから注意してくれ」

●L5
セバスチャン・ベッテル←「OKセバスチャン、レースをして良いぞ、GO レーシング」

ダニエル・リカルド←「ダニエル、オーバーテイクボタンを使うな。このあとずっとだ」
→「了解、僕はまだ使っていないよ」

●L8
フェリペ・マッサ←「ターン1、2、3でできるだけリヤタイヤをいたわってくれ。それにできるだけショートシフトしてくれ」

セルジオ・ペレス←「スーパーソフトで走っている連中はリヤのグレイニングに苦しんでいるぞ。できるだけタイヤをいたわれ。リカルドはオーバーテイクボタンが使えない上に、DRSも機能していないようだ。抜けるぞ！」

●L15
セルジオ・ペレス←「（ニコ）ロズベルグを抑えて走っていてもペースを失っていないから、抑えられるなら我々はハッピーだ。でも彼を抑えるために自分のレースを妥協するようなことはするな。自分なりのペースでプッシュして走れ」

●L19
ルイス・ハミルトン←「ルイス、少しだけオーバーテイクボタンを使っても良いぞ。問題はない。でも賢く使え」

●L22
ルイス・ハミルトン←「少しリフト＆コーストしてくれ。その方がブレーキ温度の助けになる」

●L26
ダニール・クビアト→「右リヤに問題だ！」
←「ダニー、了解だ」
→「うわ！（コースオフして）ブレーキペダルを失った。ノーブレーキだ！」

●L30
フェリペ・マッサ←「前のロズベルグはペースが落ちているようだ。ブレーキ温度を助けるためにブレーキバランスを0.5%前寄りにする必要がある」

セバスチャン・ベッテル→「フロントウイングにダメージを負ったよ」
←「OK、ピットインだ」

●L36
セバスチャン・ベッテル←「セバスチャン、この周ピットインしてくれ。リタイアする」

●L38
ニコ・ロズベルグ←「HPP11から1。今ここでプッシュしろ！」

ルイス・ハミルトン←「ハンマータイムだ！（プッシュしろ）」

●L39
フェリペ・マッサ←「フェリペ、今が前とのギャップを縮めるタイミングだ」

●L40
ニコ・ロズベルグ←「ハードにプッシュしろ！」
→「何度も言わないでくれ！」

●L42
ニコ・ロズベルグ→「僕は誰と戦っているんだ？ どうすれば良い？」
←「彼（ボッタス）は君のウインドウから外れるから、君はルイスと戦っている。レースの最後までだ」

• -
  ツイート
• 0
  シェア