F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

F1第11戦技術解説:マクラーレンはなぜ突然速くなったのか(3)「メルセデスを超えてはいない」チームが楽観しない理由

2023年7月18日

 2023年F1第11戦イギリスGPで驚きの速さを発揮したマクラーレンMCL60の最近のアップグレードを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察。細部の画像を紹介するとともに、速さの理由を分析する(全3回)。


────────────────────────────────


 マクラーレンMCL60は、シルバーストンと違って、バルセロナではレースで失速した。ルイス・ハミルトンとの接触でピットインを余儀なくされたことも大きかったが、予選3番手だったランド・ノリスは、17位に終わっている。それがオーストリアやイギリスでは、レースでも速さを維持していた。


 MCL60はタイヤのウォームアップが早く、イギリスGPではセーフティカー導入後の再スタートでそのアドバンテージを発揮した。一方、ハミルトンのメルセデスはソフトタイヤを装着していたにもかかわらず(下の写真はメルセデスの新フロントウイング)、DRSを使っても高速コーナーで、ハードを履くマクラーレンに追いつくことができなかった。

メルセデスW14 ウイング比較
メルセデスW14 ウイング比較

■「弱点の70パーセントはまだ解決されていない」とノリス

 しかしノリスは、今後どんなサーキットでもMCL60が速さを発揮するというわけではないと考えている。


「このタイプのサーキットではタイヤをうまくコントロールできる。高速コーナーではとても競争力があるからね。ストウのような特定のコーナーでは、レッドブルとほとんど変わらない。コプスではそれほど良くはなかったが、レース中もスピードをキープしていた。熱劣化がなかったことも、大きな助けになった」


「でもその一方で、低速コーナーではダメなクルマなんだ。運転するのがとても難しい。最新の開発でダウンフォースが増えたことで、弱点の30%は解決できた。でもまだ70%はそのままだ。これは過去5年間のマシン開発から引きずっている特性に関係している。具体的なことは、言えないけどね」


「今は最高の気分だけど、次に続くサーキットは僕らにとってそれほど優しくはないだろう。確かに進歩はしている。でもレッドブルはいうまでもなく、特定のサーキットではメルセデスと互角に戦うのも難しいだろう。やるべきことはまだたくさんあるし、複雑で時間がかかる作業ばかりだ」

マクラーレンMCL60 フロントウイング比較
マクラーレンMCL60 フロントウイング比較

2023年F1第11戦イギリスGP ランド・ノリス(マクラーレンMCL60)
2023年F1第11戦イギリスGP ランド・ノリス(マクラーレンMCL60)


 長期的な目標は、特定のコンディションに左右されないマシンにすることだ。


 マクラーレンは次戦ハンガリーGPで、3戦連続となるアップデートを持ち込む。MCL60の外観は、2月に発表された最初の仕様とまったく異なるものになるとのことだ。



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)




レース

6/28(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 23:30〜24:14
6/29(土) スプリント 19:00〜20:00
予選 23:00〜
6/30(日) 決勝 22:00〜


ドライバーズランキング

※スペインGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン219
2位ランド・ノリス150
3位シャルル・ルクレール148
4位カルロス・サインツ116
5位セルジオ・ペレス111
6位オスカー・ピアストリ87
7位ジョージ・ラッセル81
8位ルイス・ハミルトン70
9位フェルナンド・アロンソ41
10位角田裕毅19

チームランキング

※スペインGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング330
2位スクーデリア・フェラーリ270
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム237
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム151
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム58
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム28
7位BWTアルピーヌF1チーム8
8位マネーグラム・ハースF1チーム7
9位ウイリアムズ・レーシング2
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第11戦オーストリアGP 6/30
第12戦イギリスGP 7/7
第13戦ハンガリーGP 7/21
第14戦ベルギーGP 7/28
第15戦オランダGP 8/25
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.6 第7戦エミリア・ロマーニャGP & 第8戦モナコGP & 第9戦カナダGP号