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【F1オーストリアGP予選の要点】Q2以降はトラックリミット違反なし。一発の速さで上位チームを凌ぐ速さを見せたノリス

2023年7月1日

 今年のF1第10戦オーストリアGP予選は、トラックリミット違反によるタイム抹消が続出した。ターン6、9、10で計18人のドライバーが白線を超え、タイム抹消された周回は47周に及んだ。一度もトラックリミット違反を犯さなかったのは、シャルル・ルクレール(フェラーリ)とローガン・サージェント(ウイリアムズ)だけだった。


 なかでも最大の被害者は、セルジオ・ペレス(レッドブル)だった。Q1はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に0.061秒差まで迫る2番手タイム。しかもこのセッションでは、一度も白線を超える違反は犯さなかった。ところがQ2に進むと、走りの歯車が微妙に狂っていく。


 最初のアタックは1分05秒028で暫定トップ。しかしターン9ではみ出し、タイム抹消となる。2セット目のアタックも同じターン9でミスを犯し、3番手タイムが取り消された。これで最下位の15番手。担当エンジニアのヒュー・バードからは、「とにかくタイムを出すんだ」と、指示が飛ぶ。


 するとペレスは最後のアタックで、フェルスタッペンに次ぐ暫定2番手となる1分04秒990を叩き出した。しかし今度はターン10ではみ出したとされ、タイム抹消。15番手に終わった。予選後のクリスチャン・ホーナー代表は、、「クルマは速いのだから、Q2であそこまで攻める必要はなかった」と、苛立ちも露わに語っていた。モナコからの3グランプリの予選でフェルスタッペンがポールポジションを独占したのに対し、ペレスは20番手、11番手、12番手と一度もQ3に進めていない。その焦りがあったのは確かだろう。

セルジオ・ペレス(レッドブル)
2023年F1第10戦オーストリアGP セルジオ・ペレス(レッドブル)


 そんなペレスと対照的だったのが、ランド・ノリス(マクラーレン)だった。この予選でのノリスは、カルロス・サインツ(フェラーリ)と並んで最多の6周のタイム抹消を受けた。そのすべてがQ1セッションの、ターン10でのトラックリミット違反だった。しかしペレスとの違いは、まずは次に進むためのタイムを出していることだ。


 これでノリスはQ1最後のアタックで、思う存分にプッシュ。2番手ペレスに1000分の2秒まで迫る素晴らしい走りだった。ターン10ではみ出したことで幻の3番手となったが、その直前に出したタイムで、問題なくQ2に進んでいる。


 そしてQ2、Q3では一度もトラックリミット違反を犯すことなく、4番グリッドを獲得した。今回マクラーレンはノリス車だけに、アストンマーティンのサイドポッドにインスパイアされた大幅アップデートを投入。予選一発に限れば、メルセデスやアルピーヌを凌ぐ速さを披露した。


 課題はレースペースだが、次のイギリスGPでさらなる改良が予定されている。今季ここまで5位以上の入賞がないノリスの巻き返しが、期待されるところだ。

ランド・ノリス(マクラーレン)
2023年F1第10戦オーストリアGP ランド・ノリス(マクラーレン)



(取材・文 柴田久仁夫)




レース

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ドライバーズランキング

※オーストリアGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン237
2位ランド・ノリス156
3位シャルル・ルクレール150
4位カルロス・サインツ135
5位セルジオ・ペレス118
6位オスカー・ピアストリ112
7位ジョージ・ラッセル111
8位ルイス・ハミルトン85
9位フェルナンド・アロンソ41
10位角田裕毅19

チームランキング

※オーストリアGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング355
2位スクーデリア・フェラーリ291
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム268
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム196
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム58
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム30
7位マネーグラム・ハースF1チーム19
8位BWTアルピーヌF1チーム9
9位ウイリアムズ・レーシング2
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

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