この2チームに続くのがフェラーリということになりそうです。フェラーリはキミ・ライコネンとセバスチャン・ベッテルで、走行プランを分けてFP2に臨みました。ライコネンはソフトタイヤを履いてロングランを行いましたが、1分28秒台後半に入れるのがやっと。前述の2チームからは若干離された位置にいると言えそうです。今回ばかりは、打倒メルセデスAMGの役目は、レッドブルに譲らざるを得ないでしょう。なお、ベッテルはミディアムタイヤでロングラン。こちらは1分29秒台後半と、ソフトを履いたライコネンよりも1秒程度遅いモノであり、しっかりとソフトタイヤとミディアムタイヤの差が現れていそうです。
ただ、フェラーリにとって最大のネックは、頻発するトラブルです。ライコネンは原因不明のフロントウイング脱落に見舞われ、ベッテルは電気系統の問題に悩まされました。決勝で同様の問題を起こさないために、土曜日中にその原因を把握しておくことが、今後に向けて重要なことになるでしょう。
これに続くのはトロロッソ。カルロス・サインツJr.はソフトタイヤで、ライコネンから1周あたり0.25秒程度遅れるペースです。表彰台とはいきませんが、しっかり走りきれれば、入賞は堅いというところでしょう。マックス・フェルスタッペンは電気系統のトラブルに見舞われましたが、マシンバランスには好感触を得ているようで、サインツJr.同様上位入賞の可能性は高いと言えそうです。
ウイリアムズの2台はこの後方。こちらはソフトタイヤでのロングランで1分29秒を切ることができず、フェラーリからも1周あたりさらに0.5秒遅いペース。今回は入賞が精一杯というところでしょう。ウイリアムズは昨年から、最高速では秀でているものの、このハンガロリンクのように中低速のコーナーが続くコースを苦手とする傾向にあります。おそらくダウンフォースが低く、それが今回顕著に現れているのだと思われます。ダウンフォースの低さは、前戦イギリスGPでのウエットコンディション時に、大きくペースダウンしたことからも読み取ることができます。