マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンは、2017年F1マシンにグラウンドエフェクトの要素を復活させるという案に賛成し、来年からでも導入してほしいと語った。
今年5月、FIAは2017年F1に「より速いマシン」導入を目指し「空力規則の進化、よりワイドなタイヤ、マシン重量の削減により、ラップタイムを5秒から6秒縮める」ことで合意したと発表した。
FIAはチームに対してF1の速度を増すための提案を募集、ダウンフォースを向上させつつ、他のマシンのすぐ後ろについたときの空力パフォーマンス低下を抑えるための案についての話し合いがなされた。
レッドブルは、長いアンダーボディトンネルを採用し、1970年代終盤から1980年代序盤にかけてのF1に見られたグラウンドエフェクトを復活させるという提案を行った。これによってダウンフォースが向上し、フロントとリヤの空力パフォーマンスが均等に近づき、前を走るマシンの影響を受けづらくなり、DRSの助けを借りなくてもオーバーテイクしやすくなると予想されている。
現在の規則では、F1マシンは小さなリヤディフューザー、リヤウイング、複雑なフロントウイングによってダウンフォースを得ている。近年のフロントウイングはマシンへの空気の流れにおいて重要な役割を果たしており、そのために非常に複雑なデザインになっている。それによって他のマシンのすぐ後ろを走る場合の影響がますます大きくなっている。
「今後に向けてたくさん新しいアイデアが出てくるのはいいことだ。2017年ではなく来年実現すればいいのに」とバトン。
「マシンを軽くするという案には賛成だ。より機敏になるからね。メカニカルグリップが増すのはレースの面においていいことだ。オーバーテイクの役に立つ」
「ダウンフォースに関して対策を行うなら、ウイングからではなくフロアからダウンフォースを得るようにすべきだ。そうすれば前のマシンに接近してバトルをすることができる。前のマシンの“ダーティエア”の影響が減るからね」
1980年代序盤のグラウンドエフェクトカーのように行き過ぎの状態にならないようフロアの仕様を定めるという提案もなされている。しかしレッドブルはインディペンデントチームが提案したフロアの標準化には「各チームが独自のデザインを採用すべき」として反対している。