最新記事
- フェラーリF1の“ウェイクアップ・テスト”最終...
- アルファロメオF1のチーム代表が決定。ザウバ...
- フェラーリF1フィオラノテスト2日目:サイン...
- 角田に続きデ・フリースが2021年型アルファタ...
- 2023年F1全10チームの新車発表スケジュール:...
- フェラーリF1が2023年初テストをスタート。初...
- F1オーナー、F1売却報道に懸念を示したFIA会...
- 全F1ドライバーのヘルメットにマイクロカメラ...
- アルファタウリF1&角田裕毅が2023年シーズン...
- ハースF1、2023年も公式テスト&リザーブドラ...
- 【動画】ベッテルvsアロンソ。F1最大のライバ...
- 3分で読むF1ココだけの話:2023年の2戦のみ試...
F1技術解説:アブダビGP(1)タイヤに厳しいはずのフェラーリがレッドブル/ペレスに勝てた理由
2022年11月28日
2022年F1第22戦アブダビGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察し、印象に残った点などについて解説。今回は、ドライバーズランキング2位争いを繰り広げたシャルル・ルクレール(フェラーリ)とセルジオ・ペレス(レッドブル)の戦いに焦点を当て、なぜルクレールがペレスに勝てたのかを探る。
────────────────────────────────
フェラーリの2022年マシンF1-75の特徴は、タイヤの消耗が激しいこと、のはずだった。ところが最終戦アブダビGPでのシャルル・ルクレールは1回ストップ作戦を敢行し、2回ストップで速さに勝るセルジオ・ペレスに抜かれることなくレースを終えることができた。その理由は何だったのだろう。
マックス・フェルスタッペンの今季15回目の優勝は、順当な結果だった。しかしその背後では、メキシコ、ブラジルでメルセデスに食われたフェラーリ勢が再び上位に返り咲き、より緊密な争いを繰り広げる結果となった。
通常ならタイヤの劣化が激しいフェラーリのルクレールが、なぜ1回だけのピットストップで走り切れたのか。一方でタイヤマネジメントの巧さに定評のあるペレスが2回ストップを余儀なくされ、それでも追いつけなかったのはなぜだったのか。
金曜フリー走行でフェラーリは、控えめな改良を施したフロアをテストしていた(上の画像参照)。走り出すとF1-75は予想以上に速く、パドックの多くの人を驚かせた。フェラーリのパフォーマンス・エンジニア、ジョック・クリアは、「フェラーリマシンのタイヤデグラデーションが激しいというのは、単なる迷信だよ」と、切って捨てた。
「確かにタイヤの摩耗が酷いレースも、いくつかあった。しかしそれには、ちゃんとした理由がある。シーズン後半に一気に速くなったレッドブルに対抗しようと、ドライバーたちが苦戦したことと関係があるということだ」
「シーズン前半は(レッドブルと)同じくらい速かったし、タイヤのデグラデーションもそれほど大きな差はなかった。時には彼らよりもいい時もあったくらいだ。しかし速いマシンが相手だと、やはり違う。ドライバーはタイヤに合わせてペースを調整するものだが、そこはやはりレーシングドライバーだからね。それまで互角に戦えていたマシンに対して、できるだけ速く走りたい。その気持ちを抑えるのは、難しかったということだ」
ルクレールやカルロス・サインツが、徐々にパフォーマンスを向上させて行ったRB18との戦いの中で、必然的にオーバードライブ気味になったことでタイヤをダメにした。クレアは、そう主張するのだ。
ただし最終戦アブダビGPの週末は、レッドブルのパフォーマンスがフェラーリをはるかに凌いでいた(フェルスタッペンは予選で、ルクレールにコンマ3秒近くの差をつけた)。レースでもフェルスタッペンは、スピードをコントロールしてタイヤを温存、1ストップ作戦を敢行した。一方のルクレールも無理にペースを上げず、タイヤを温存した。
だがもし2ストップ作戦を取っていたなら(そしてより高いレースペースで周回していたなら)、F1-75はこれまでのレースのようにタイヤを「食って」しまった可能性がある。マラネロにとって幸運だったのは、このサーキットでのタイヤの熱劣化が、2ストップ作戦が有利なほど大きくなかったことだ。
さらにフェラーリの戦略担当がルクレールに送った偽の無線メッセージで、レッドブルのアンダーカットを狙って早めのピットインをすると示唆したことが、レッドブル陣営にペレスの2度目のピットインを促したのは間違いないだろう。その結果ペレスは優れたペースにもかかわらず、ルクレールに追いつくことができないまま、1.3秒差の3位フィニッシュに甘んじた。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)
関連ニュース
11/18(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
11/19(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
11/20(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | マックス・フェルスタッペン | 454 |
2位 | シャルル・ルクレール | 308 |
3位 | セルジオ・ペレス | 305 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 275 |
5位 | カルロス・サインツ | 246 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 240 |
7位 | ランド・ノリス | 122 |
8位 | エステバン・オコン | 92 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 81 |
10位 | バルテリ・ボッタス | 49 |

1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 759 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 554 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム | 515 |
4位 | BWTアルピーヌF1チーム | 173 |
5位 | マクラーレンF1チーム | 159 |
6位 | アルファロメオF1チーム・オーレン | 55 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラワン・チーム | 55 |
8位 | ハースF1チーム | 37 |
9位 | スクーデリア・アルファタウリ | 35 |
10位 | ウイリアムズ・レーシング | 8 |

1位 | レッドブルF1とポルシェ、いまだ最終合意に至らず。マルコ&ホーナーが契約に反対、ホンダとの関係継続に向け奔走か |
2位 | 【順位結果】F1第15戦オランダGP決勝 |
3位 | 【順位結果】F1第15戦オランダGP予選 |
4位 | 【順位結果】F1第14戦ベルギーGP決勝 |
5位 | レッドブルF1首脳、コルトン・ハータのアルファタウリ起用について基本合意と発言。スーパーライセンス問題の解決が条件 |
