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レッドブル&HRC密着:ピットストップ戦略とペレスのサポートで、DRSトラブル&ミスに対処。両選手権でトップに浮上

2022年5月23日

 F1第6戦スペインGPの12周目、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)のレースエンジニアを務めるジャンピエロ・ランビアーゼが無線でこう告げる。


「前の周にDRSのフラップが開いていなかったから、次の周にもう1回チャレンジしてみてほしい」


 13周目のホームストレートで前を走るジョージ・ラッセル(メルセデス)の1秒以内につけていたフェルスタッペンは、再びDRSのボタンを押すが、リヤウイングはまたも開かなかった。

レッドブル&HRC密着
2022年F1第6戦スペインGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 フェルスタッペンのDRSのトラブルは、前日の予選Q3の最後のアタックでも発症していた。そこで、レッドブルは国際自動車連盟(FIA)のテクニカルデレゲートに申請した上で、関連部品であるDRSフラップ・ピボットとDRSアクチュエーターを交換した。


 しかし、それは応急処置に過ぎず、完全解決に至ってはいないことをチームも理解していた。果たして、その不安は的中。レースでフェルスタッペンのDRSは開いたり開かなかったりと不安定な状態が続いた。


 低速から高速まで様々なタイプのコーナーが散りばめられたカタロニア・サーキットは、オーバーテイクポイントが基本的にホームストレートの1カ所しかない。そこでDRSが使用できないというハンディは、レースで追い上げようとするドライバーには致命的だ。


 2番手からスタートして、レース序盤にコースアウトして4番手に後退したフェルスタッペンがこのレースで優勝するのは、絶望的だった。


 そのフェルスタッペンがそれから約1時間後に優勝できたのは、ひとつの運とふたつのサポートがあったからだった。


 運とは、もちろん26周目にトップを独走しながら、マシンが突然シャットダウンしてスロー走行に陥ったシャルル・ルクレール(フェラーリ)のリタイアだ。ルクレールはトラブルについて、「エンジンが事前に何の警告もなく、パワーを失った」とパワーユニットにトラブルがあったと語った。チームも原因は不明ながらも、パワーユニットに問題が生じたことは認めている。


 ただし、これをただの運として片付けるのは尚早かもしれない。じつはこの日のカタロニア・サーキットは、気温36℃、路面温度49℃以上の高温で、冷却系が非常に厳しかった。これはHRC製のパワーユニットも同様で、レース序盤からストレートエンドで早めにアクセルペダルから足を離すリフト・アンド・コーストを両ドライバーに指示していた。ルクレールのトラブルの原因はまだ明らかになってはいないものの、少なくともHRCとレッドブルは、水温と油温を保つために、手を打っていた。


 そのタイミングでDRSの問題が発生すると今度はピットストップ戦略を変える。こうすることでDRSが使えない分、タイヤを変えることによるペースアップで補おうというのだ。さらにライバルと異なる戦略を採れば、フェルスタッペンが前に他車がいない状態でレースができるため、冷却系にもいい。こうしたチームからのサポートが逆転劇に結びついたのである。

レッドブル&HRC密着
3度目のピットストップを行うフェルスタッペン


 そして、最後のサポートはチームメイトのセルジオ・ペレスの献身的なドライビングだ。ペレスはフェルスタッペンがコースアウトしたレース序盤だけでなく、レース後半にもフェルスタッペンにポジションを譲っている。ペレスは無線で「アンフェアだ。この件はレース後に話そう」と語っていたが、レース後、こう訂正している。


「もちろん勝ちたかったけれど、現実的に考えて、この結果には満足している。無線での不満は、その場の勢いで言ってしまったもの。走っていると全体像がつかめないことがあるからね。今日の僕のレース結果を変えたのは、チームオーダーではなく、タイヤ戦略だった」


 スペインGPで1-2フィニッシュを飾ったレッドブル。レース前、ドライバーズ選手権で首位のルクレールに19点あった差を逆転し、フェルスタッペンが今シーズン初めて首位に立った。またコンストラクターズ選手権で首位フェラーリに6点あった差も逆転して、26点の差をつけてトップに立った。


 トラブルに見舞われながらも、見事に対処して困難を乗り切ったレッドブル。マシン、パワーユニット、ドライバー、そしてチーム力という総合力で現時点で最強だといっていいだろう。

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フェルスタッペンが優勝、ペレスが2位に入賞し、レッドブルは1-2フィニッシュを達成



(Masahiro Owari)




レース

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ドライバーズランキング

※カナダGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン175
2位セルジオ・ペレス129
3位シャルル・ルクレール126
4位ジョージ・ラッセル111
5位カルロス・サインツ102
6位ルイス・ハミルトン77
7位ランド・ノリス50
8位バルテリ・ボッタス46
9位エステバン・オコン39
10位フェルナンド・アロンソ18

チームランキング

※カナダGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング304
2位スクーデリア・フェラーリ228
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム188
4位マクラーレンF1チーム65
5位BWTアルピーヌF1チーム57
6位アルファロメオF1チーム・オーレン51
7位スクーデリア・アルファタウリ27
8位アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラワン・チーム16
9位ハースF1チーム15
10位ウイリアムズ・レーシング3

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