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【F1第6戦無線レビュー(2)】「君たちの勝利だ」移籍後初優勝で歓喜に沸いたペレスとレッドブル。僚友への配慮も

2021年6月13日

 2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPの決勝レースは、序盤こそ大きなトラブルもなくレースが進んだものの、折り返しを過ぎた30周目にランス・ストロールがタイヤバーストに見舞われた。そして後半は首位を走っていたマックス・フェルスタッペンもタイヤバーストによりリタイアに。波乱の展開となったアゼルバイジャンGPのレース後半を無線とともに振り返る。


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 30周目のランス・ストロール(アストンマーティン)のタイヤバーストによるクラッシュで、セーフティカー(SC)が導入された。しかし事故の場所がピット入り口に近く、エントリーは閉まったまま。誰もピットに入ることができない。


 SC先導で走る間、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はハードタイヤの酷さを、担当エンジニアのピーター・ボニントン(通称ボノ)に何度も訴えていた。


ハミルトン:ミドルセクターのトラクションとグリップは凄いね。このタイヤじゃ、とても対抗できそうにない
ハミルトン:このタイヤでのリスタートは難しい。みんな同じだろうけど
ボノ:そうかもしれない


 上位3台の順位はリスタートでも変わらず。ハミルトンはペレスの1秒以内に迫るものの、仕掛けることはできない。


 46周目、タイヤをいたわりながら首位を快走していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が、ストレートを時速300km超で走行中にクラッシュ。ストロール同様、左リヤタイヤのバーストだった。


フェルスタッペン:(xxxx)タイヤだ!

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP 左リヤタイヤのバーストによりリタイアとなったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)


 ストレート上には破片が散乱し、明らかにレースを続けられる状況ではない。それなのにセーフティカーは、なかなか出てこなかった。


マルコス・ペドロス:まだレースは続いている
シャルル・ルクレール:ジョークだ、ジョークとしか言いようがない。どうしてセーフティカーが入ってこないんだ?


 ハミルトンは事故原因をボノに訊いていた。


ハミルトン:タイヤが壊れた? パンクなのか? それとも摩耗が原因か?
ボノ:まだ何とも言えない

【F1第6戦無線レビュー(2)】
クラッシュしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の横を、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)が通過


 ほぼ2周後にようやくSCが導入されるが、ここでウイリアムズ陣営で混乱が起きる。ラティフィの担当エンジニア、ガエタン・ジェゴが、ピットに入らないよう指示したのだ。


ジェゴ:ステイアウト、ステイアウトだ。
ラティフィ:え? ステイアウトって、コース上にステイアウトという意味だよね?
ジェゴ:いや、ピットは通過するが、ピットには止まらない。あ〜申し訳ない!


 コース上の破片を避けるために、各マシンはSC先導で次々にピットに入って行ったが、ラティフィだけはそのままストレートを通過していった。ジェゴはすぐに過ちに気付いたが、ラティフィはピットエントリーを通過した後だった。ラティフィはレース後、30秒のタイム加算と3ポイントのペナルティポイントを科されてしまった。

ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)


 レースはそのまま赤旗中断となり、残り2周で決着をつけることになった。


ハミルトン:これはマラソンだ。スプリントレースじゃない。どれだけアグレッシブに行くか、十分考えようじゃないか
ボノ:了解
トト・ウォルフ:完全に同感だ


 ピットでリスタートを待っていた時のハミルトンは、無理して優勝を狙わなくても、2位で十分だという気持ちだったはず。ところが1コーナーのブレーキングで止まりきれず、最下位に転落してしまう。ブレーキバランスを極端にフロント寄りにする『マジックボタン』の誤作動だった。


ハミルトン:みんな、すまなかった
ボノ:いいんだ、ルイス
ハミルトン:僕はマジックボタンをオンにしたままだったのか? オフにしたはずだったのに……
ボノ:ああ、オフにしたと思う。でもアップシフトの時に、またオンにしたようだ

ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP ターン1で止まり切れなかったルイス・ハミルトン(メルセデス)


 対照的にレッドブル陣営は歓喜に湧いた。


クリスチャン・ホーナー:よくやった、セルジオ!
セルジオ・ペレス:君たちの勝利だ、素晴らしい仕事をしてくれた
ヒュー・バード:すぐにマシンを止めろ
ペレス:了解だ。マックスは残念だった


 油圧系のトラブルを抱え、リタイアも覚悟したというペレス。キャリア2勝目に喜びを爆発させながらも、フェルスタッペンへの配慮も忘れなかった。

セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)


 そして2位にはセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が入った。アストンマーティン移籍後、序盤4戦は1度も入賞できず。それがモナコで5位に入り、ここでは11番グリッドから2位表彰台を射止めた。まずは自身の復活を素直に喜んだベッテルは、続けてペレスの勝利を祝福した。それも彼の母国語のスペイン語で。実に心憎い気遣いだった。


ベッテル:チェコ、優勝おめでとう。きみの優勝が、本当に嬉しいよ

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が2位を獲得
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が2位を獲得



(取材・まとめ 柴田久仁夫)




レース

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ドライバーズランキング

※ハンガリーGP終了時点
1位ルイス・ハミルトン192
2位マックス・フェルスタッペン186
3位ランド・ノリス113
4位バルテリ・ボッタス108
5位セルジオ・ペレス104
6位シャルル・ルクレール80
7位カルロス・サインツJr.80
8位ダニエル・リカルド50
9位セバスチャン・ベッテル48
10位ピエール・ガスリー48

チームランキング

※ハンガリーGP終了時点
1位メルセデス300
2位レッドブル・ホンダ290
3位マクラーレン163
4位フェラーリ160
5位アルピーヌ75
6位アストンマーティン66
7位アルファタウリ・ホンダ64
8位ウイリアムズ6
9位アルファロメオ2
10位ハース0

レースカレンダー

2021年F1カレンダー
第11戦ハンガリーGP 8/1
第12戦ベルギーGP 8/29
第13戦オランダGP 9/5
第14戦イタリアGP 9/12
第15戦ロシアGP 9/26
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