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ホンダF1田辺TDレース後インタビュー:パワーユニットトラブルも再発せず3台入賞も「レースではまだまだだった」

2020年7月13日

 第2戦でのホンダは前戦のようなトラブルも出ず、4台中3台が入賞。マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は3位表彰台に上がった。とはいえ1−2フィニッシュを果たしたメルセデスとの差は大きく、中団チームも確実に躍進している。


 レース後の田辺豊治テクニカルディレクターの発言からは、そんな状況への危機感が如実に感じられた。


──────────


──レースの総括からお願いします。


田辺豊治テクニカルデイレクター(以下、田辺TD):先週に続いてのオーストリアでのレースとなったわけですが、前回のレッドブル・ホンダは2台ともリタイアを喫してしまった。その対策を短い時間のなかで行って臨みました。


 結果的には問題の再発もなく、完走することができました。ホンダ勢全体で見ても、4台完走して3台が入賞。いい形でのレースだったと言えると思います。しかし一方でメルセデスの速さが光っていて、今後はさらなる性能向上を図る必要を痛感しました。


──メルセデスとの差は、開幕戦でも顕著だったように思えます。前戦と比べて、さらにその差は広がったのでしょうか。


田辺TD:この2戦で差が広がったかどうかは、これから解析してみますが、急に差が開いたり、あるいは縮まったりということはないと思っています。前回のフェルスタッペンは序盤数周しか戦ってませんし、タイヤも違っていた。さらに今回は、予選も雨でしたしね。なのでこの2戦での直接比較は、ちょっとできないかなと。ただ明らかに差があるというのは、明確になったと言えます。


──一方でアレクサンダー・アルボンは、去年までの中団チームだったレーシングポイントやマクラーレンに激しく迫られた展開でした。それらのチームとの力関係の変化については、どんなふうに考えてますか。


田辺TD:中団勢が近づいてきていることは、アルボンの状況を見ても明らかです。彼らが伸びてきている、差が縮まっていると感じています。

2020年F1第2戦シュタイアーマルクGP決勝 アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)とセルジオ・ペレス(レーシングポイント)
2020年F1第2戦シュタイアーマルクGP決勝 アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)とセルジオ・ペレス(レーシングポイント)


──レース終盤、フェルスタッペンがターン3の立ち上がりのドライバビリティが悪いと言ってました。あの発言は実際には、タイヤに関係したトラクションの悪さだったのでは?


田辺TD:レース後のフェルスタッペンに詳しく話を聴いたのですが、タイヤ性能が落ちてきて、低回転まで落ちた時にはエンジンがもたつくような感覚があったとのことでした。タイヤのせいもあるのですが、回転とスロットルの使い方の組み合わせ方にも問題があったと、今は見ています。ですのでどんな状況でどれほど変化したかをよく見て、次戦以降に改善していこうと思っています。


──いわゆるヘジテーションと呼ばれる症状ですか?


田辺TD:そうですね。ヘジテーションの定義にもよるのですが、待っていると唐突に(パワーが)出てくるというような、そんな説明をフェルスタッペンはしていました。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第2戦シュタイアーマルクGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)


──レース後の本人の説明では、メルセデスにはストレートでも後れを取っていたとのことでした。それは今の立ち上がりでのもたつきに、起因したものでしょうか。


田辺TD:それは、関係ないと思います。


──開幕戦では、そういう指摘はなかったと思いますが。


田辺TD:先週のフェルスタッペンは6周しか走ってないですし、アルボン以下3人にそういう症状は出ていません。


 一方でストレートでの遅さについては、フリー走行、予選を通して、離されているという指摘はあります。ただそれはあくまでパッケージとしての話で、一概に何が問題かは言えない。車体とパワーユニット(PU)のコンビネーションとして、お互いが頑張って対応していくしかないですね。


──ストレートとコーナーのバランスで最適解を求めると、ストレートで後れを取るということですか?


田辺TD:そこは、そうですね。バランスですね。


──低速コーナーの立ち上がりでのドライバビリティということですと、次戦ハンガロリンクではいっそう顕著に出てきそうな問題ですか?


田辺TD:ええ。そう考えています。なのでどういう状況で出るのか、それをきちんと抑えて、対策を打つつもりです。


──初日のドライ路面での走行では、開幕戦より状況がよさそうな雰囲気でした。その意味では決勝でのメルセデスとの差の大きさは、田辺さんとしても予想外でしたか。


田辺TD:いえ、あくまで我々のパッケージが第1戦よりよくなったということであって、その向上した分がメルセデスを凌駕するかどうかは、実際に走ってみないとわからない。そしてレースではまだまだだったというのが、正当な受け止め方だと思っています。

ピエール・ガスリー&ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第2戦シュタイアーマルクGP ピエール・ガスリー&ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)

ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第2戦シュタイアーマルクGP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)



(Kunio Shibata)




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