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レッドブル・ホンダF1密着:フェルスタッペンのトラブルはエンジンモード変更で対処、安定したペースを取り戻す

2019年12月2日

 予定していた最初で最後のピットストップを終えて、いよいよこれから、トップを走るルイス・ハミルトン(メルセデス)との一騎打ちが始まろうとしていたレース中盤、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の悲痛な叫び声が無線を通して流れてきた。


「どうなっている? ひどいサイドブレーキがかかったような症状に見舞われている。ピットストップの後、何かがおかしい」


 これを聞いたレースエンジニアは「いま調べている。とにかく、落ち着いて、レースに集中してほしい」と答えるしかなかった。


 何が起きていたのか。レース後、フェルスタッペンは次のように説明した。

2019年F1最終戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2019年F1最終戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)


「スロットルを踏んだときに、何度もトルクホールに見舞われたんだ」


 トルクホールとは、何か? ミスファイアのようなものなのだろうか?


「いや、違う。スロットルを踏んだとき、自分が踏んだ分だけのパワーが出ないという症状だ。パワーのちょっと遅れて出るやつだ。だから、快適な状況ではなかった。でも、チームはみんなに無線の内容を知られたくなかったみたいで、詳細を伝えてくれなかった。だから、まだ正確に何が起こったのか知らない」


 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は次のように補足する。


「ラグが出ていたようだ。そこで無線でレースエンジニアからエンジンに関するモード変更を伝え、なんとか対処した。


 フェルスタッペンが最初にトラブルを訴えのが27周目あたりのことだった。その周のラップタイムは1分42秒台だったが、次の周(28周目)には1分41秒台に戻していた。その28周目のハミルトンのラップタイムも1分41秒台とフェルスタッペンとあまり変わらない。


 そこで28周目以降のフェルスタッペンとハミルトンの1分41秒台以下のラップ数を比較すると、以下の通りになる。


フェルスタッペン 23周
ハミルトン 20周


 つまり、トラブルを抱えていたにもかかわらず、フェルスタッペンのペースはそれほど大きく落ちていなかったということになる。その理由はフェルスタッペンによれば、「問題は小さなもので、最終順位に違いをもたらすようなものではなかった」からだ。


 それよりも、この日のレッドブル・ホンダは、フェラーリ勢よりも確実に速く、スタート直後にオーバーテイクされたシャルル・ルクレールをコース上で抜き返して、26秒以上の大差をつけて2位でフィニッシュした。この結果、フェルスタッペンは選手権で自身最高位となる3位を獲得した。


「最終戦を表彰台で締めくくれてうれしい。そして、フェラーリのふたりを抑えて、ドライバーズチャンピオンシップで3位を獲得したことも良かった」(フェルスタッペン)


 ホーナーは次のようにホンダとの1年目のシーズンを振り返り、2020年に向けて抱負を語った。


「今年のレッドブル・ホンダはパートナーを組んで1年目だったが、3勝を挙げ、事実上3回のポールポジションも獲得し、表彰台には9回上がった。シーズン途中からチームに加わったアレックス(・アルボン)も今日はセバスチャン(・ベッテル)と匹敵するペースを披露していた。われわれと共に挑んだ9レースのうち8戦はトップ6でフィニッシュした。来年には彼がさらに活躍してくれるものと確信している。われわれは自信を持って冬を迎えることができる。来年はさらに良いシーズンとなるだろう」

2019年F1最終戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2019年F1最終戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)


2019年F1最終戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2019年F1最終戦アブダビGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)



(Masahiro Owari)




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