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【アロンソ密着F1コラム】F1引退発表後、すっかり吹っ切れてイケイケのアロンソ

2018年9月10日

 F1第14戦イタリアGPのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)は、一言でいうと『やりたい放題』だった。まず土曜日の予選。Q2の2回目アタックが始まってすぐ、1コーナーでケビン・マグヌッセン(ハース)を無理矢理に抜きに行って、あわや両者接触。マグヌッセンがなんとか避けたことで最悪の事態にはならなかったが、そのせいで11番手でQ2落ち。アロンソも13番手に終わった。


 実際にはその前のパラボリカで、アタックを開始しようとしていたマグヌッセンがアロンソを抜いたことが、事件の伏線となっていた。そこから全開加速して行ったマグヌッセンを、同じようにアタックを始めたアロンソがストレートでスリップに付いて追い付き、1コーナーのブレーキングで抜こうとしたのだ。


 アロンソが直後の無線で、「マグヌッセンは1コーナーで、レースがしたかったみたいだ」と伝えた言葉は、蔑むような口調に聞こえた。当然ながらマグヌッセンは激怒した。

2018年F1第14戦イタリアGP フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)とケビン・マグヌッセン(ハース)


2018年F1第14戦イタリアGP フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)とケビン・マグヌッセン(ハース)


「彼がどうしてあんな馬鹿げた、無意味なことをしたのかなんて、知りたくもない。アウトラップでは明らかに僕の方が速かったから抜いただけで、そしたらパラボリカの立ち上がりでいきなり加速して追い付こうとしてきた。逆に僕から距離を置いて、自分のアタックに備えるのが定石なのにね」


「予選後に僕のところに来たけど、謝るどころかせせら笑ってたよ。彼の引退が、待ち遠しくてならないよ」


 チームメイトのロマン・グロージャンが6番グリッドを獲得したのを見ても、マグヌッセンが普通にアタックできていればQ3進出はほぼまちがいないところだった。それだけにいっそう、怒りは収まらなかったのだろう。対するアロンソは、「僕らの実力からすれば、モンツァで13番手は十分な結果」と、クールなコメントに終始していた。


 そして決勝レースで一戦交えたのは、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーだった。セーフティカー導入からレースが再開された直後の4周目、10番手走行中のアロンソをガスリーがメインストレートの加速で抜きにかかった。2台は並んで1コーナーに入って行き、左コーナーのターン2でインを閉められたガスリーは縁石に乗り上げて大きくジャンプし、フロアにダメージを負ってしまう。その結果マシンバランスはめちゃくちゃになり、15位完走に終わった。

■ピエール・ガスリーは、アロンソに対して控えめな非難

 先日の『ガスリー密着コラム』でも触れたように、レース後のガスリーは言うまでもなく不機嫌だった。ただしマグヌッセンほど、アロンソへ激しい非難を浴びせたわけではない。「彼のやったことは、フェアじゃないよね」と述べる不満も、どこかおずおずとした感じが窺える。

ピエール・ガスリー 2018年F1第14戦イタリアGP


ピエール・ガスリー 2018年F1第14戦イタリアGP


 競技委員もアロンソの幅寄せを不問にしたし、トロロッソ側もFIAに提訴はしなかった。「たとえそれでアロンソがペナルティを受けたとしても、僕のレース結果が変わるわけじゃないから」と、ガスリーは説明するが、この言い訳もやはりアロンソに対して、腰が引けている感じだ。


 とはいえふたりに対するアロンソのドライビングが、不必要に攻撃的だった印象は拭えない。しかしそれはガスリーが言っていたように、「引退することが決まってるから、ドライビングが変わった」というよりも、むしろ内なる不満を外に当たり散らしたのではなかったか。マクラーレンはシーズン終盤に差しかかろうとしても、戦闘力が向上するどころか、信頼性まで低下している。そんなマシンでF1キャリアを終えなければならない鬱憤晴らしのように見えるのだ。


 そんな現状はアロンソ本人にとっても、彼がF1で輝く瞬間をまだまだ見たいファンにとっても、非常に残念なことである。たとえそれがハースのギュンター・シュタイナー代表の言うように、「そもそもフェラーリからマクラーレンへの移籍を決めたのは彼自身であり、そのことを彼はもっと自問すべき」なのだとしても。



(取材・文 柴田久仁夫)




レース

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