F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

フェラーリF1-75が勝てなくなった3つの理由(3):ポーパシング軽減規定がセッティングに影響

2022年9月30日

 フェラーリが前回優勝したのは、7月のオーストリアGPのことであり、その後の5レースで、勝ち星から見放されている。シーズン当初のあの目を見張るようなF1-75の速さは、いったいどこに行ってしまったのか。フェラーリの失速をF1i.comのニコラス・カルペンティエルが技術的な面から分析、3つの理由を挙げた(全3回連載)。第1回「フェラーリF1-75が勝てなくなった3つの理由:開発の方向性の間違い」 、第2回「レッドブルが驚異的進化を達成」  に続く今回は、ポーパシング/バウンシング軽減のためにFIAが発行した技術指令書の影響について考察する。


────────────────────────────────


 今季最大のトピックの一つが、バウンシング(高速走行時の激しい縦揺れ現象)だった。FIA(国際自動車連盟)は「安全性に重大な影響を与えかねない」という理由で、シーズン中に技術指令書を全10チームに繰り返し送付し、その改善を図ってきた。


 レッドブルをはじめ少なからぬチームは、その影響を最小限に抑えたと言える。一方で縦揺れの最大リバウンド量を定めた指令により、一部のチームは地上高やダンパーの硬さなどを変更せざるを得なかった可能性がある。フェラーリもその中に入っているのだろうか。正直なところ、F1-75のセッティングが指令書によって変更されたかどうかは、フェラーリのエンジニアにしかわからない。


 しかしこの指令が適用された8月下旬のスパ・フランコルシャンから、フェラーリが苦境に立たされ始めたことを考えると、この仮説は決して不合理なものではないだろう。ただしベルギーのサーキット特性は、F1-75の本来の強みである低速コーナーでの速さは最小限に抑えられ、弱点の高速区間での過度のドラッグは強調されるため、スパでの低迷は単なる偶然だった可能性はある。


 ところがF1-75は、続くオランダGPでも苦戦を強いられた。シーズン序盤のバルセロナやモナコはダウンフォースを必要とするサーキットで、ここでは好成績を挙げていた。それがなぜ、同じハイダウンフォースのザントフォールトでは輝けなかったのか。セッティングに、どんな問題があったのか?

2022年F1エミリア・ロマーニャGP カルロス・サインツのフェラーリF1-75
2022年F1エミリア・ロマーニャGP カルロス・サインツのフェラーリF1-75

 囲み会見でのマッティア・ビノット代表は、F1-75の競争力低下と技術指令書を結びつけることを否定している。しかしこれを単なる偶然とするのは、かなり無理があるように思う。


 今季のシャルル・ルクレールとフェラーリの破滅は、一種のデジャヴの感覚を伴うものだ。2017年と2018年もフェラーリのマシンは優秀で、最初の数グランプリを支配した。しかしその後、誤った開発と戦略ミスにより衰退していった。マラネロは失敗を繰り返す運命にあるのだろうか?



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)




レース

6/2(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
6/3(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
6/4(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※モナコGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン144
2位セルジオ・ペレス105
3位フェルナンド・アロンソ93
4位ルイス・ハミルトン69
5位ジョージ・ラッセル50
6位カルロス・サインツ48
7位シャルル・ルクレール42
8位ランス・ストロール27
9位エステバン・オコン21
10位ピエール・ガスリー14

チームランキング

※モナコGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング249
2位アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1チーム120
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム119
4位スクーデリア・フェラーリ90
5位BWTアルピーヌF1チーム35
6位マクラーレンF1チーム17
7位マネーグラム・ハースF1チーム8
8位アルファロメオF1チーム・ステーク6
9位スクーデリア・アルファタウリ2
10位ウイリアムズ・レーシング1

レースカレンダー

2023年F1カレンダー
第8戦スペインGP 6/4
第9戦カナダGP 6/18
第10戦オーストリアGP 7/2
第11戦イギリスGP 7/9
第12戦ハンガリーGP 7/23
  • 最新刊
  • F1速報

    第4戦アゼルバイジャンGP & 第5戦マイアミGP合併号