XPB Images

　F1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。第15戦オランダGP＆第16戦イタリアGP編です。

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　これまでのところ、ハースはとてもポジティブなシーズンを送っている。ただ、満を持してザントフォールトに乗り込んだ彼らにとって、後半戦の幕開けは必ずしも万事順調とは言えなかった。

　週末に向けての準備が行われる木曜は、いつものように過ぎていった。ドライバーたちはメディア対応やスポンサー関係の催しに追われ、チームは数日前に組み上げたばかりのクルマを翌日から走らせるために、必要な作業に勤しんでいた。

　ところが、その木曜の夜、チームマネージャーや上級スタッフの多くがまもなくホテルに到着しようとしていたとき、サーキットに残っているメンバーから電話があった。数人の来訪者がいる、というのだ……。

　かつてチームのタイトルスポンサーだったウラルカリの代理として、オランダの官憲がガレージに踏み込んだのである。彼らに与えられた職務は、ハースがサーキットに持ち込んだ機材をすべて記録し、勝手に搬出できないように、そして、もしその必要があれば差し押さえができるようにすることだった。

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