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【渡辺康治HRC社長インタビュー前編】レッドブルを表敬訪問。F1の動向を見守るも「すぐにF1に戻るという議論はない」

2022年7月14日

 2022年F1第11戦オーストリアGPの舞台となったレッドブルリンクに、ホンダの首脳陣が訪れた。メンバーはHRCの渡辺康治社長と浅木泰昭四輪レース開発部部長、本田技研工業の三部敏宏社長と倉石誠司会長だ。コロナ禍で昨年の最終戦アブダビGPへ行くことが叶わず、このタイミングでの表敬訪問となったが、レッドブル側に感謝を伝えることができたという。一方で渡辺社長は、その前日に行われたF1コミッションには参加しなかったことも明かした。


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──今回、HRCの渡辺康治社長はじめ、本田技研工業の三部敏宏社長、本田技研工業の倉石誠司会長(前副社長)、そしてHRCの浅木泰昭四輪レース開発部部長がオーストリアGPを訪問しました。その理由を教えてください。

【渡辺康治HRC社長インタビュー前編】
右から本田技研工業の倉石氏、 HRCの渡辺氏、本田技研工業の三部氏、左端がHRCの浅木氏

渡辺康治HRC社長(以下、渡辺社長):ホンダF1の最終年となった昨年、なかなかコロナ禍でなかなかF1の現場に行けず、最終戦のアブダビGPにはなんとか行く予定にしていたのですが、昨年末に感染状況が再び悪化して、行くことができませんでした。今年になって感染状況が落ち着いたので、レッドブルのホームグランプリのオーストリアGPにこれまでのお礼も兼ねて訪問することにしました。
【渡辺康治HRC社長インタビュー前編】
2021年の最終戦アブダビGPには、当時のモータースポーツ部長で、現在HRCの企画管理部長を務める長井昌也氏(左端)が駆けつけた


──今日の目的は感謝の意味も含めての表敬訪問だったと思いますが、三部社長はどんなコメントを?


渡辺社長:「アブダビに行ってお祝いしたかったのだけど、それができなくてごめんなさい。昨年チャンピオンを獲ってくれてありがとうございます」と。


──それに対して、レッドブル側からはどんな反応がありましたか?


渡辺社長:「久しぶりに会えて本当にうれしい」という話と、「本当にいいパワーユニットを供給してくれて非常にありがたい」と言っていました。そして、「今年もいまだかつてないぐらい順調なシーズンのスタートを切ることができているので、非常に感謝してます」と。さらに「もっとパワーをいただけたら、さらにうれしいので、よろしくお願いします」と言って、笑っていました。


──ホンダさんがサーキット入りした前日の7月8日に、F1コミッションが行われましたが、参加しましたか?


渡辺社長:我々はその会議のために来たわけではないので、会議が行われることは知っていましたが、参加していません。


──コンストラクター・コミッションには参加していますか?


渡辺社長:我々はそこには入っていません。


──今年、レッドブルはドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権をリードしていますが、ホンダは昨年限りでF1参戦を終了し、今年はマシンにロゴが掲載されているだけです。それに関してフラストレーションを感じることないですか?


渡辺社長:基本的には我々は昨年をもってホンダとしてのF1活動は終了していますので、そういう意味では特にフラストレーションはありません。私はホンダの立場もありますし、HRCの社長という立場でもありますが、あくまでもHRCとしてはレッドブルの要請を受けて、彼らの要望に従ってそのテクニカルサポートをしています。したがって、現在の状況も我々の意思でパワーユニットを開発・製造したのではなく、レッドブルからの要請を受けて協力しているので、フラストレーションはありません。


──ホンダがF1からの撤退を発表してから、F1もさまざまな環境への取り組みを始めています。撤退を決定したことに後悔はないですか?


渡辺社長:ホンダはモータースポーツを非常に大事に考えているので、辞めるというのは苦渋の決断でした。しかしながら、会社の選択として、カーボンニュートラルの技術開発に集中しないとという判断のなかで、非常に人的リソースを多く使ってるF1から、活動を中止する以外に方法はありませんでした。実際に今年の3月までは今シーズンのための開発を行ってきましたけれども、それ以降は開発凍結になったので、予定通りHRD Sakuraの技術者は基本的には全員が先進技術研究所の方に移動して、いまHRCに残っているのは、いわゆる組み立てとかそういう一部のレッドブルのサポートができる要員だけです。


 F1がカーボンニュートラルの方向に進んでいくというのはとても素晴らしい方向だと思います。我々も非常に興味深くF1の動向を見ています。ただ、だからといって、すぐに我々がF1に戻るとかそういう議論はしていないです。あくまでもいまは自分たちの決めた技術開発をやっていくということで、F1に戻るとか、そういう議論はありません。


──2022年のパワーユニット開発が終わって、HRD Sakuraの技術者は基本的には全員が先進技術研究所の方に移動したということですが、それはHRD Sakuraのなかで先進技術を行っているのですか?


渡辺社長:違います。先進技術研究所に戻したということです。

【渡辺康治HRC社長インタビュー前編】
HRD


──では、HRD Sakuraは現在、かなり空いているということですか?


渡辺社長:だいぶ空いてます。元々SAKURA研究所があって、HRCはその建屋の本当に一部で、その他は基本的に研究所の建屋になっています。ですから元々SAKURA研究所だった建屋は全部HRCに変わりましたけど、そこから人が出ているので、この建屋はだいぶ人が減りました。


──HRD SakuraがなくなってHRCになったと理解していましたが、SAKURA研究所というのが元々あって、それはSAKURA研究所としていまもやっていると。


渡辺社長:そうです。SAKURA研究所とは言わないですけど、本田技術研究所のさくら地区ということです。だからあのビルだけで言うと少しもったいないですが、きちんと機能してます。


──そこでは、主にどんな仕事を行っているのですか?


渡辺社長:あんまり言っていないですけど、自動運転だとか、電動系の開発です。



(Masahiro Owari)




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