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【レースの焦点】“攻撃こそ最大の防御”を貫いたフェラーリ、混戦に慣れていない王者メルセデスの焦り……/F1第10戦イギリスGP

2018年7月11日

 アンダーステアの問題を強く訴えたライコネンはチームを説得するのに成功し、13周目にはピットイン。その時点ですでに6番手まで挽回していたハミルトンはスタートタイヤのソフトでアタックを続け、上位グループでは最も長い第1スティントで25周目までステイアウトした。数周前には「タイヤはまだ大丈夫」と伝えていたハミルトン、現実には最後の2〜3周はペースを落としていたが、アタックしながら記録した第1スティントのベストは1分32秒821。ベッテルの4〜5秒後方、2番手をいくボッタスの第1スティントはベストが8周目の1分33秒220で、守りの姿勢が明らかだった。

 ベッテルが20周目、ボッタスが21周目にタイヤ交換した後、メルセデスがボッタスに対して「ベッテルは左フロントを摩耗し切っていた」と伝えた様子からも、彼らが高温下でのタイヤ管理にコンプレックスを持ちつつレースに挑んだ様子が垣間見える。

 失うものがない状況に置かれたハミルトンが自由にアタックする一方で、守らなくてはならないボッタスは慎重すぎた。

XPB Images

 そして33周目──。マーカス・エリクソンのクラッシュによってセーフティカーが出動した際、フェラーリ vs メルセデスの対決はいっそう鮮やかなコントラストを示した。トラックポジションを重視したメルセデスは2台がステイアウト。メルセデスが“逆の作戦”を取ると読み切っていたフェラーリは2台がフレッシュなソフトに交換し、攻撃の意志を明らかにした。

 ミディアムに交換して8周しか走っていないハミルトンにとっては、ステイアウトは順当。しかしベッテルと同じタイヤ履歴のボッタスがミディアムのまま首位でコースに留まり、フレッシュ・ソフトに履き替えたベッテルに対抗できるとは思えなかった。

 メルセデスは、レース後も自分たちのこの戦略が正しかったと説明している。しかしセーフティカー前のペースを考えると、速い方のハミルトンがステイアウト、遅い方のボッタスがリスクを取ってもピットインするのが妥当だった──。彼らの判断を難しくしたのはトラックポジション重視の基本。ボッタスが首位争い、ハミルトンが後ろにいた普段とは異なる状況だ。

 メルセデスはフェラーリの後方に回ると至近距離に近寄れない。フェラーリは逆に、メルセデスの後ろについてもDRS圏内で攻撃を続けることが可能だ。

 再スタート直後、ロマン・グロージャンとカルロス・サインツJr.のクラッシュによって再びセーフティカーが出動したレースは、41周終了時点で最終スティントに入った。44周目にDRSの使用が可能になった後も数周はベッテルの攻撃に耐えたボッタスだったが、47周目にはその力も尽きた。

 コントロールラインでは前の周回より若干距離を置いていたベッテルが、ターン4から加速して、DRSとスリップストリームを力にターン6に向かって一気にメルセデスとの間隔を詰める。そしてセオリーを覆し、ターン6ではボッタスのインに飛び込んだ。

「あの周回は少し間隔を置いていたから、バルテリを驚かせることに成功したと思う」とベッテルが振り返った。

「彼はイン側をカバーしながら、わずかなスペースを残していた。そこを利用したんだ。タイヤのアドバンテージがある間に決めなければならなかったし、僕にとっても大きな勝負だった」





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