オフの間ほとんどテストができなかったSUPER AGURI F1 TEAMにとって、GPでの各セッションはマシンの熟成と理解のための貴重な機会となる。佐藤は一時、15番手に入るタイムを出して意地を見せた。終盤は順位を落としたものの、19番手。デビッドソンは、21番手だった。
予選第1セッション。SUPER AGURI F1 TEAMの二人は、一発のタイムに優れるミディアムタイヤを積極的に使って、何とか一つでも順位を上げようとする。佐藤は三度目、最後のアタックで1分37秒087のタイムを出し、エイドリアン・スーティル(フォースインディア)を抜いて20番手に入った。デビッドソンは22番手だった。
■佐藤琢磨
3回目フリー走行19番手 1分36秒908
予選 20番手 1分37秒087
「今の状況で、今日もみんなが、すばらしい仕事をしてくれたと思う。午前中に予選のシミュレーションを行い、いいスピードを見せられバランスもよかったと思う。予選の最初の走行ではグリップがかなり低かった上、コースも混み合っていた。三度目の走行では必要なものを全てそろえ、楽しめた。明日はいいレースができるようにがんばりたい」
■アンソニー・デビッドソン
3回目フリー走行 21番手 1分37秒140
予選 22番手 1分37秒481
「僕たちにとって今日も厳しい予選だったが、オーストラリアGPからは少し進歩していると思う。午後の中盤の走行はよかったが、最終走行では、クルマの最もいいバランスを見つけるのに苦労した」
■グラハム・テーラー
スポーティング・ディレクター
「とても難しい金曜日の翌日の今日、両ドライバー、エンジニア、メカニック、全てのスタッフがすばらしい仕事をしてくれたと思う。SUPER AGURI F1 TEAMは再び戦い始めた。今朝はいいフリー走行ができ、クルマのバランスも昨日よりよくなった。新しいECUの規定でのウエットコンディションは、両ドライバーとも走行したことがなかったため、予選中の雨という天気予報に少し心配していたが、幸運にも雨は降らなかった。フォースインディアの1台よりも琢磨が上位だという小さな勝利は、明日の決勝に向けて希望をもたらしてくれた」