マクラーレンがついにデザイナーのマイク・コフランを解雇した。昨シーズン、マクラーレンはコフランの軽率な行為からスパイ疑惑に巻き込まれた。

　780ページに及ぶフェラーリのデータを所持し、昨年夏にスパイ疑惑が発覚したコフランだが、法的理由でこれまで解雇を免れ、マクラーレンから停職処分を受けてきた。マクラーレンは昨シーズン、全てのコンストラクターズポイントの剥脱と罰金1億ドルの支払いが科された。だが、ここへきて、彼がすでにスタッフ名簿のなかにいないことがリークされた。

　チームのスポークスパーソン、エレン・コルビーは、メルボルンでの今年の開幕戦でAP通信社に対して次のように述べた。
「法的な理由から、いつのことか話すことはできないが、終止符を打ったことは確かだ」

　コフランはフェラーリの2007年型マシンの情報が入っている書類を受け取ったことで罪に問われた。事件は、コフランの妻が同書類を地元の印刷屋でコンピューターディスクへ移そうとしたとき、明るみに出た。

　フェラーリのナイジェル・ステップニーは、コフランにデータを渡した罪で訴えられ、逮捕されたが、彼自身は無実を訴え続けている。コフランとステップニーは、F1二大チームでの作業を知識として蓄積しようと考えていたことは明らかだが、ステップニーは情報を印刷して渡す計画などなかったと主張している。
　ステップニーはフェラーリを即座に解雇され、現在はマクラーレンの幹部数人と同じく、イタリア司法当局から取り調べを受けている。

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