スーパーアグリF1チームの将来に関してはさまざまなウワサが飛び交っているが、彼らの2008年のモノコックはFIAに認められたというチームにとっては良いニュースが飛び込んできた。
同チームはこれまで投資者を探している、交渉中である、あるいはすでに売却済みであるなど、さまざまな憶測が流れているが、彼らのSA08モノコックは、FIAによってによって義務付けられたクラッシュテストを受け、そして昨日、パリにおいて正式に認可を受けた。
この車両は昨年のSA07のアップグレードバージョンであると考えられており、それは成功を果たした2006年のホンダの“ワークスカー”をベースとしたものである。
インドの資金、そして最近ではロシアの資金が投入されるなどの話がチームをいまだに取り巻いてはいるが、少なくとも今回の正式認可でチームは、次のステップに進むことができる。それは2月19日に予定されているチームの公式ラウンチのみならず、メルボルンで行われるシーズン開幕戦に向けての準備も行なえるということである。
「僕らはいくらか改善の施されたSA07Bを持って先週のバレンシアに行くものだと思っていたんだけど、それはキャンセルになった」佐藤琢磨は個人サイトのコラムの中でそう記している。
「来週僕らはヘレスに行き、その後はバルセロナで2回に渡って3日間のテストを行うことになるだろう。トータルで9日間のテストになると思う」
「まずは暫定的なマシンでスタートすることになる。最終仕様のマシンをドライブするのはバルセロナでの最後のテストまで待たなければまらないだろう。最初のレース、オーストラリアGPが行われるメルボルンには、まったく新しいパッケージのマシンを投入できればいいなと思っている」
これまで行なわれた合同テストの場では、SAF1の不在は目立っていた。FIAでは、エントリーリストに2007年のドライバー、佐藤琢磨とアンソニー・デイビッドソンの名を連ねているものの、同チームはドライバーのラインナップをいまだ明らかにしていない唯一のチームであり、彼らはコクピットは昨季と同様にしたいと語りながらも、少なくとも1つのシートは資金の調達元次第であると考えられている。
仮にスパイス・エナジーから資金が投入される場合には、そのシートにはナレイン・カーティケイヤンが就き、その際にはデイビッドソンがシートを失うことになるだろう。