フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモロが、マクラーレンのスパイ問題発覚の功労者であるサリー・コピー社の従業員をフェラーリの忘年会に個人的に招待した。
2007年の後半戦、F1界はマクラーレンのスパイ問題でもちきりだったが、FIAと世界モータースポーツ協議会は今週上旬、スパイ問題に一線を引くと宣言した。この事件はある従業員がフェラーリに対し、何者かが6月、技術データ780ページ分をコピーしたと密告した。その後、疑惑の当該書類がマクラーレンのチーフデザイナー、マイク・コフランの自宅で発見された。
ロイター通信は水曜日、フェラーリの本部で開かれた忘年会にて語ったモンテゼモロの言葉を次のように伝えた。
「コピーショップの彼がいなかったら、私たちは今回の話をまったく知らなかっただろう。だから、私たちは彼をムジェッロのレーストラックに招いた。今後はファクトリーに招くつもりだ」
FIAによるその後の調査の結果、マクラーレンは1億ドルという史上最高の罰金が科され、2007年のコンストラクターズ選手権から除外されることとなった。また、今週まで、来季の出場に関して厳しい再調査が行われる予定でもあった。
モンテゼモロはキミ・ライコネン優勝した9月のベルギーGPのとき、密告した人物に対して次のような謝辞を送っている。
「あるイギリスの紳士が6月、私たちに対し、ライバルチームに関係する何者かが彼の店を訪れ、私たちのマシン技術に関する情報が入った大量の書類をコピーしてくれと頼んできたことを明かしてくれた」
さらに、イタリアの企業連盟「コンフィンダストリア」の会長職を3月に降りて、フェラーリでの仕事に集中する意思を示しているモンテゼモロは、フェルナンド・アロンソが2009年、フェラーリに移籍するのではという憶測を否定するとともに、現在のドライバーであるキミ・ライコネンとフェリペ・マッサについて賞賛した。
「もし問題があれば」とイタリアのテレビ局『ライ』に語るモンテゼモロ。
「それはドライバーに関わる問題ではない」