ラルフ・シューマッハーがF1に残れる望みは、新生フォース・インディアF1チームでのシート獲得にかかっているようだ。とはいっても、彼は、同チームが今週のテストで起用する5人のドライバーたちの中には含まれていない。
7度のワールドチャンピオンであるミハエルの弟ラルフは、2007年シーズン末でトヨタを離脱した。彼は、少なくとももう1シーズンはF1で走るつもりだと主張しているが、フェルナンド・アロンソの動向がもたらす影響が出始めるにしたがって、選択肢は狭まり、道は完全に閉ざされてはいないまでも、今後閉ざされそうな気配が濃厚である。
しかしながら、ドイツのディ・ベルト紙によれば、ラルフはもうひとりのベテランで以前のジョーダンでのチームメイトであるジャンカルロ・フィジケラと、フォース・インディアのレースシートを争うことになるかもしれないという。ただし、この説は、今週のバルセロナでの合同テストで5人の若手ドライバーを起用するというチームからの発表とは食い違っている。
現レギュラーのエイドリアン・スーティル、テストドライバーのギド・バン・デル・ガルデとロルダン・ロドリゲス、そしてレッドブルを離れたビタントニオ・リウッツィとクリスチャン・クリエンが、元スパイカーチームのF8-VIIBをカタルニア・サーキットでテストすると発表された。しかし、ディ・ベルト紙は、ラルフとフィジケラがその後のテストで2008年F1への生き残りを賭けて直接対決をするのだと主張している。スペインのas.comは、ヤルノ・トゥルーリもその中に加えているが、アロンソが2008年にトヨタには行かないらしいことから、その可能性は低いとも認めている。
ラルフがフォース・インディアチームの人々から支持を得られる見込みがどのくらいあるのかは、まだ分からない。チーフテクニカルオフィサーのマイク・ガスコインは、トヨタチームから時期はずれの離脱をした後、スパイカーに移籍したのだが、トヨタ時代、ラルフの関係が決してよくはなかったことから、彼の加入に反対しているらしい。
また、フィジケラも、チームに経験をもたらすとはいえ、新オーナーのビジャイ・マルヤは将来に目を向けており、若手の方を選ぶことも大いに考えられる。クリエンは今年スパでスパイカーのテストに参加しているため、チームにとっては非常になじみのあるドライバーだ。スーティルは、もっと大きなチーム、特にマクラーレンからオファーを受けているが、マルヤとしてはスーティルを残留させたいという強い意向を持っていると言われている。
熱心なスペインメディアは、もしもスーティルが離脱することになれば、ロドリゲスがレースシートを手に入れ、そのパートナーの有力候補はリウッツィであると報じている。