トロロッソでのシートを失ったビタントニオ・リウッツィは、2008年も引き続きF1に留まっていたいと語っている。
リウッツィは、レッドブルの“Bチーム”であるトロロッソに2年間在籍したが、チームは来季のラインナップを若手ドライバーのセバスチャン・ベッテルと、チャンプカー・ワールドシリーズのチャンピオン、セバスチャン・ブルデーの2名になることを明らかにしたため、必然的にリウッツィは来年に向けて、他のチームへと移らねばならない。またリウッツィの今シーズンは非常に不本意なものであった。シーズンを通じて11位以上で予選を通過することはなく、開幕からの6レースでは4度、完走を果たせず、トータルで7度のリタイヤを喫している。
リウッツィの今季最高位は中国GPにおける6位フィニッシュであるが、チームメイトのベッテルはそのレースにおいて4位でフィニッシュしている。また彼は、そのGPの前に、チームから2008年に向けての契約を更新しない旨を通知されていた。リウッツィは、フェラーリエンジンを搭載するトロロッソのマシンを来年ドライブできないことを知らされ落胆したものの、気持ちを切り替え今は、他のチームでF1に留まりたいという希望を語っている。とはいえ、F1におけるレースシートにほとんど空きは無く、どこかのチームでテストドライバーとしての役目を探していく他は無さそうだ。
「スクーデリア・トロロッソでの2年目のシーズンは非常にタフだった。マシンはかなり信頼性に問題を抱えており、特にシーズン中盤はひどいものだった」とリウッツィはFormura1.comにおいてそう語っている。「でもシーズンも終盤に向かう頃にはかなり信頼の問題も改善され、僕はそこそこ印象付ける走りを見せられたと思う。シーズン最後の3レースは納得がいかなくてイライラしたよ。だって今年チーム初のポイントを日本で8位に入って獲得したのに、後になって裁判で失ったんだからね」
「そのすぐ後に中国GPになって僕は6位という今までで最高の順位でフィニッシュした。それは本当に嬉しかったよ。単に僕だけじゃなくって、この2年間僕と一緒に懸命に働いてくれたガレージのスタッフ、ファクトリーのスタッフ全員にとっても素晴らしいことだった。僕らは本当にうまくいっていたんだ。僕はイタリア人ドライバーで彼らはイタリア人スタッフだったしね。でも残念なことにそれはもう終わってしまった」
「この先僕がどこに行くのかはまだ決まっていないけど、できればF1にいたいと思っているんだ。だって来年もまた、トロロッソのクルーと会えればこんなに素晴らしいことはないからね」