ラルフ・シューマッハーが今季いっぱいでトヨタを離脱するとの発表を行ったことで、来季の各チームのドライバーラインナップにまた少し動きが出ることになりそうだ。
ラルフは、来季の活動についてはシーズン終了後に明らかにすると語っている。しかし来季のF1のトップチームにはほとんど空いているシートがない。現実的にドライバーが決定していないチームは、スパイカー、スーパーアグリ、そしてウイリアムズということになる。しかしスーパーアグリについては、佐藤琢磨とアンソニー・デイビッドソンの現行ラインアップをできれば継続したいとの意向を明らかにしており、ウイリアムズが再度ラルフを呼び戻すとは考えにくい。
一方、ラルフの代わりに誰がトヨタ入りするのかも注目されるところだ。フェリペ・マッサが候補としてうわさされていたが、本人もフェラーリも移籍の可能性を否定しているため、マッサ加入の見込みは薄そうだ。今季GP2タイトルを獲得したティモ・グロックは、候補のひとりとして考えられるかもしれない。
また、ルノーはフェルナンド・アロンソの復帰を強く望んでおり、イタリアではヘイキ・コバライネンがこれによって同チームから放出されるのではといううわさがささやかれている。
アロンソ自身は日本GPに先立って、来季もマクラーレンに残留するつもりであると発言しているが、スペインのラジオ局SERが報じたところによると、その後アロンソは、来年もルイス・ハミルトンのチームメイトとして走らなくてすめば嬉しいし、いいマシンがあり彼と一緒でなければ最高なのだが、と語ったという。
アロンソが移籍するためには、ルノーが彼のためにシートを用意しなければならないわけだが、フラビオ・ブリアトーレは、そのためにコバライネンをトヨタのシートに収めるべく、同チームに対してオファーをしたという事実はないとコメントしている。
「私は全くオファーをしていない。おそらくFBB(ブリアトーレのマネージメント会社)のブルーノ・ミシェルもそうだろう」とブリアトーレはガゼット・デロ・スポルトに対して語っている。
「私たちは状況が進展するのを待っているところだ。ヘイキには事の進展具合を常に知らせていく。彼はだめなドライバーだったわけではない。私が今年驚嘆した人物は、コバライネンとロズベルグだった」