RBSのスポンサーイベントに出席した中嶋一貴が、今の心境やこれからのことについてインタビューに応えてくれた。

Q:富士を前に、一人日本を離れることについてはいかがですか？

A:「やっぱり富士には居たかったですけどね。富士は過去に何回も走っていますし、実際に御殿場にも住んでいたことがあるので。走る、走らないは別として、その場にいられないのが残念ですね。いれば金曜日に走れたんですけど。それに、いちファンとして富士でのF1を見てみたかったですね。テレビでも生で観る時間はたぶんないと思いますが、でも気にはしていますよ」

Q:GP2の最終戦に臨む今の気持ちはいかがですか？

A:「バレンシアは冬の間にテストをしていて、そのときもチームとしてはよい結果でした。実際に走ってみないと分かりませんが勝つチャンスはあると思いますし、間違いないく表彰台を狙えるポテンシャルはあります。ここ最近はポイントも落としているのレースが続いているので、しっかりとポイントを重ねて、できるだけいい位置でチャンピオンシップを終えられるようにしたいです」

Q:ニコについては、どんな印象をお持ちですか？

A:「ライバルというよりはチームメイトですね。立場も違うし、彼はレースドライバーで僕はテストドライバーですから、今のところあまり意識はしていないです。ただ、レースを見ていて今年一年は安定していると思うので、いい目標としてはいきたいですね」

Q:お父さんからは最近、何か言われましたか？

A:「モンツァでペナルティを受けたことについて少しクレームをもらいました。“もうちょっと気をつけろ”と。でも、状況が状況だったんで、まあ半分は流して聞いていましたけど（笑）」

Q:F1のテストを通じて何を学んだと感じていますか？

A:「F1のテストでは、すべての事、今までに経験なかったことを学べたと思います。チーム自体も大きいので、自分の世界が開けた部分もありますし、それをGP2に反映できていると思います。もちろんプレッシャーはありますけど、それをうまくコントロールできているし、メンタル的にも自分のペースでレースが出来ている。これまでに、大体7000kmを走りましたが、体力的にも進歩しており、徐々に順応できていると思います」

Q:来年、2008年のプランはどうですか？

A:「まだわかりません。現実的に……なんとも言えないというのが正直なとこで、もちろん上に上がれればいいとは思っています。また、そうでなくても、もう一年GP2でやるのもいいオプションだと思ってますし、レースドライバーに向けて全力でやっていきます。今は目の前のことを全力でやるだけです」

　今回の母国・日本GPでは、残念ながら一貴の晴れ舞台を見ることは叶わなかったが、その他の残り2戦、中国とブラジルではチームに帯同して金曜フリー走行に出走する予定だという。残りのシーズン、そして来年の一貴の活躍をこれからも見守っていこう。

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