3連休の初日とあって多くの人々で賑わう東京の人気スポットお台場。その一画にあるトヨタのテーマパーク「メガウェブ」で22日、トヨタモータースポーツ・スペシャルイベントが開幕し、マシンとアーティストの”ライブ”イベント「DREAM DRIVE DREAM LIVE」が華やかに行われた。
1957年にオーストラリアの悪路走破ラリーに”トヨペット・クラウン”が参戦して今年で50年。会場には、その長いモータースポーツ活動の歴史を彩った名車と今季参戦マシンが一堂に介するとあって、熱心なファンが早くから訪れ、マシンを前に盛んにカメラのシャッターをきっていた。
オープニングライブとともに走行を披露したのは、未来のトヨタを担う若手の3ドライバー。大嶋和也が今季自身がドライブするF3マシンで特設コースを走り抜けると、その迫力に早くも歓声が上がる。また、現役高校生ドライバーの中山雄一がヤマハワークスのカートに乗り込み、パイロン走行を華麗に決めると、予想以上の速さとその機敏な動きに一際大きな歓声が上がった。
自ら”F1マニア”と公言する女性アーティスト”lecca”の元気溢れるライブの後は、トヨタの歴史を彩ったマシンが次々に走行。トヨペット・クラウンには、50年前の参戦ドライバーである神之村邦夫氏が助手席に座り、大先輩を前にやや緊張気味の大嶋がドライブを担当。ゆっくりとした走行ではあるものの、その美しいシルエットは観衆の目を存分に魅了した。
藤本吉郎ドライブのセリカGT-FOUR ST185は、走行後に得意のスピンターンでファンにサービス。2000GT、トヨタ7といったオールドファンには堪らないマシンたちも、独特のエンジン音を響かせた。
そんな中、一際注目を浴びたのが、今夏の十勝24時間を制したスープラHV-Rだ。レース用のハイブリッドシステムを搭載するこのマシンは、モーターによる”無音”のスタートを披露。エンジン音とともに一気に加速するという最先端のパフォーマンスで観客の度肝を抜いた。
現役のスーパーGTマシン「宝山TOM’S SC430」もイベントでは初の走行を行った。「翌日のMSJ、そしてオートポリスの一戦が控えているので少し抑えて走った」という脇阪寿一だが、人気のマシンとドライバーだけにファンもその走りに注目。無気味にライトを光らせ、ハイレベルのパフォーマンスを披露した。
イベントのラストを飾ったのは、関谷正徳氏がドライブするTS010。そして忙しい中、なんとバイクで駆けつけたという片山右京がトヨタGT-ONEに乗り込み、直線コースを夕闇を切り裂きながら一瞬で駆けぬけた。
グランドフィナーレを飾ったキンモクセイのボーカリスト兼キーボードの伊藤俊吾さんは大のF1好きだそうで、イベント終了後にはトヨタF1のコクピットに収まるなど自らもイベントを楽しんだ様子。「音楽もクルマも同じで、生でその魅力を感じるのが一番! 富士にも見に行きます」と興奮気味に感想を語った。
24日(日)は、そのトヨタF1マシンがヤルノ・トゥルーリのドライブで走行を行う予定。会場に行かれる方はもちろん、どうしようか迷っているという人も、ぜひ会場に足を運んで”生のライブ感”を味わってください!