木曜日にマクラーレンがポイント剥奪と1億ドルの罰金を科されたスパイ騒動と同様のスキャンダルの渦中にルノーがいるのではないかとの質問を、フラビオ・ブリアトーレは一蹴した。
噂では、元マクラーレンのスタッフがルノーに参加した際、ロン・デニスが、ブリアトーレに対し、そのスタッフが重要な情報を持っていったと通告したという。スイスのブリック誌では、そのスタッフをフィル・マッケースであると特定し、彼はMP4−22の電気系および冷却システムに関する詳細情報をルノーに持ち込み、ジャンカルロ・フィジケラとヘイキ・コバライネンがドライブするR27の設計、および開発に使用されたという。だがブリアトーレは、金曜日のFIA記者会見の場において、その噂を即座に否定した。
「第一に、(マクラーレンの状況と)同じであると言う者がいれば、私はその人間を直ちに訴える」とブリアトーレは強い口調で反論した。
「第二に、私自身もまたチームにおいても、何ら捜査を受けていない。第三に、我々は連盟に全ての情報を与える。少なくとも、どんなことであれ我々が何らかを発見した際にはね。それが全てであり、これほど単純なことはない」
先日の世界モータースポーツ評議会の聴聞会の後だけに、このような噂が飛び交っていることで、事態を混乱させているとブリアトーレは語っている。
「マクラーレンが、世界評議会にそのことを持ち込んでいるとは思っていない」とブリアトーレ。
「複雑なことではない。単にマクラーレンに対して罰金が課されただけの事だ。だが誰にとっても警鐘となったことは大事なことだ。今回のことはそれと同じくらい単純なことだ。マクラーレンは世界評議会に判決を下されたのであり、マクラーレンを有罪だとするに十分な証拠があったのだと思う。シンプルなことだ。今の時点でルノーに関して何も話したくない。というのも第一に我々はなんら調査を受けているわけでもなく、第二に、我々はマクラーレン、モズレー氏、そして連盟に対しても我々の証拠をすべて提出しているからだ」
今回のWMSCによって下された裁定によって、フェルナンド・アロンソが2008年にルノーに復帰する手助けになると感じるかと問われ、ブリアトーレは、その2つの件は互いになんら関連は無いと主張した。
「今回の裁定は世界評議会によって下されたものであり、それは私が好む、好まざるにまったく下された裁定だ」とブリアトーレ。
「世界評議会によって下された裁定は、アロンソに対して何らペナルティを課したものでもない。誰もが世界評議会の裁定を容認していると思うし、我々は我々の仕事を行うだけのことだ。昨日の裁定がアロンソ、その他のドライバー、あるいは我々に対して、何らかの影響を及ぼすとは私は一瞬たりとも考えたことは無い。(我々とは)まったく無関係だ」