スパイ疑惑問題に関する新たな証拠が出てきたとして、FIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)が、来週ヒアリングを再び開くことになった。これに伴い、国際控訴院におけるヒアリングはキャンセルされた。
7月26日、世界モータースポーツ評議会は、マクラーレンがフェラーリの機密書類を所持し、国際スポーツ法典第151c条に違反していると認めながらも、その情報がF1を不正に妨げる形で使用されたという十分な証拠がないとして、ペナルティは科さないという判決を下した。
この際FIAが発表した声明には以下のような記述もあった。
「しかし今後フェラーリの情報が選手権を妨げる形で使用されたことが発覚した場合、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスを再びWMSCの面前に招く権利を我々は留保する。彼らは2007年選手権のみならず2008年選手権から除外される可能性がある」
マクラーレンにペナルティを科さないという判決に対し、フェラーリは疑念を表明、この結果、FIA会長マックス・モズレーがこの件を控訴院に送ることを決め、これに関するヒアリングが9月13日に行われることが決定していた。
しかしFIAは9月5日に声明を発表、控訴院におけるヒアリングはキャンセルし、同日にWMSCによるヒアリングを行うことを明らかにした。
FIAの声明は以下のとおり。
「新たな証拠を受領したことにより、世界モータースポーツ評議会は、9月13日にパリにてヒアリングを行うべく再召集を行った」
「7月26日の決定に従い、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスはこのヒアリングへの出席が依頼された」
「FIA会長による本件の国際控訴院への委託は取り消された」
マクラーレンはこれに対し、「引き続きFIAに協力していく」とのコメントを発表している。