スパイカーF1チームは先週のモンツァ合同テストで、新車Bスペックマシンのテストを行った。木曜に初めてこのマシンに乗り込んだ山本左近は、多くの距離を走り、手ごたえを得たようだ。

　木曜日の午前中、サーキットは猛烈な雨と雷に見舞われたものの、山本は最終的に72周を走りきり、ベストタイム1分26秒384を記録、その日走行した中では10番手タイムとなった。彼はこの日、できる限り長い距離を走ることに重点を置き、タイヤの比較テストや、今週末にモンツァで行われるイタリアGPに向けてのセッティングの作業を行った。

　山本は、新車のテストを終えて、AスペックとBスペックの比較は難しいものの、改良はなされていると思うと語った。
「今日は変な1日だった。午前中、ものすごい雨と雷に襲われたので僕らはまったく何もすることができなかったんだ」と山本は説明している。
「この車でできる限り長く走りたかったので、その点はすごく残念だったけど、それでも雨がやんだ後は、長めの走行を何度かできたのでよかった。かなりの雨が降ったことを考えれば、周回数はかなりいったと思うし、進行具合には満足しているよ」
「AスペックとBスペックを比べるのは難しい。トラックが全然違うからね。イスタンブールはかなり高ダウンフォースだけれど、モンツァは逆にすごく低ダウンフォースのサーキットだ。でもいくらかドライブしやすくなっていると思うよ。いずれにしても、来週に向けてのいい準備ができたと思うし、レースのセッティングに関してもいい感触を得ている」

　スパイカーのチーフレース＆テストエンジニア、ドミニク・ハーロウは、2日間のプログラムと、ほぼ3レース分の距離に当たる850kmを新車で走りきれたことに満足している。
「今朝サーキットに到着した時、ものすごい雷雨の出迎えを受けた。午後1時くらいまでほとんど絶え間なく降り続けていたんだが、その後は少しずつ空が明るくなり始めて、トラックはだんだん乾いていった」とハーロウ。
「この天候のため、走行は午後のセッションだけに限られてしまったが、72周を走破し、有意義な走行ができた。左近もチームも、これだけの周回数をこなすために、かなりのハードワークに取り組んだ」
「時間は限られていたのだが、我々は基本的なレースのセッティングとタイヤの比較テストに集中した。さらには、先週のトルコで両方の車のピットストップに影響した問題の解決に当たった」

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