前戦ヨーロッパGPで期待通りの結果を得ることができなかったルノーのジャンカルロ・フィジケラは、ニュルブルクリンクのレースを忘れ、次のハンガリーで巻き返しを図るという。
2週間前のレースでオープニングラップに雨が降り出した際、直ちにウエットタイヤへと履き替えなかった数少ないドライバーのうちのひとりがフィジケラである。その後、前を追いかけるレースを続けた彼は、再スタート後にドライタイヤへと履き替える際にも、ルーキーのチームメイト、ヘイキ・コバライネンのピット作業が終わるのを後ろで待つ羽目になった。ドライになっても入賞を狙えるほどの走りを見せることができなかったフィジケラは、結局10位でレースを終えた。
「日曜の夜、僕らはかなり落ち込んだ。だがそれ以来、僕らは何が悪かったのかを理解するため、またミスを繰り返さないためにも、多くの作業をこなしてきた」とフィジケラは語る。
「もう過去のことだ。あの週末から学べるものは学んだし、今は次のレースに向けて集中している。足を止めるわけにはいかないからね」
ハンガロリンクの特性がレースを厳しいものにすると言われているが、大多数のドライバーはこのサーキットを楽しんでいる。そのなかのひとりであるフィジケラは、昨年のレースで手痛いミスを犯しており、今年こそはいい走りを見せたいと考えている。
「僕はいつもここでのレースを楽しんでいる。このトラックを気に入っているし、過去にもコンペティティブな走りを披露してきた」
「昨年はミスを犯してクラッシュしてしまったが、コンディションはいつもと全く違うものだった。今年はもっと暑くなると予想されているから、また違ったチャレンジとなるね」
ハンガロリンクと最も近い特性を持つと言われるモナコで、R27が好パフォーマンスを見せたことから、チームは次戦に大きな自信を持っている。また、今回予想されるコンディションにブリヂストンタイヤを装着したマシンが適していることからも、フィジケラは今週末も再びいい走りを見せることができると期待しているようだ。
「ハンガリーはかなり要求の厳しいサーキットだ。気温は非常に高く、それが状況を複雑にすることも多い。ドライバーとパワートレインにとっては特にそうだ。ここで速さを得るには、効率のいい高ダウンフォースのセットアップと十分なグリップ、また低速コーナー出口での優れたトラクションが必要だ。金曜の朝に走り始めたら、すぐにでもそのエリアに取り組むつもりだよ」