F1世界選手権の第11戦ハンガリーGPを今週末に控え、同地で1年前にデビューを果たしたBMWザウバーのロバート・クビカが再び好成績を狙っている。
クビカは1年前、ハンガロリンクで1997年度のワールドチャンピオン、ジャック・ビルヌーブに代わってF1デビューを飾り、周囲を驚かせた。
予選でいきなり僚友のニック・ハイドフェルドを上回るグリッドを獲得したクビカは、ウエットコンディションとなった決勝では2度のスピンを喫するが、最終的には7位でフィニッシュした。しかし、残念ながらレース後の車検で重量違反が発覚、彼は失格となってしまうものの、周囲には強さをアピールすることができた。
クビカの人気は今年も上がり続けている。これまでのところ、ハイドフェルドが力を発揮して僚友以上のポイントを重ねているが、一方のクビカも好パフォーマンスを見せ、今シーズンは6戦で入賞している。前戦ニュルブルクリンクでは3戦連続となるポイント獲得を達成した。
ハンガリーGPを目前に控え、クビカは“ホームレース”とも言えるハンガロリンクを楽しみにしていると語った。
「ハンガリーに戻れるのは嬉しい。去年、そこでF1デビューを果たしたからね。これでF1での最初のフルシーズンが終わるような気分だよ」とクビカ。
「本当に楽しみにしている。僕の故郷に近いから、多くの人が見に来てくれるだろうしね」
トラック自体について尋ねられたクビカは、低速サーキットであるうえ、ドライバーたちにはそこまで人気がないものの、とても気に入っていると語った。
「正直に言うと、僕はこのトラックを気に入っているんだ。常にステアリングを切った状態にあるという、特別なコースだ。休む暇はないし、ストレートもとても短い」
「難しいトラックだと思うが、(ハンガリーに似た)モナコではとてもいい走りを見せることができた。そのため、ハンガリーでのパフォーマンスは、少なくとも(モナコと)同じぐらいか、もしくはそれ以上のものだと期待している」
ハンガリーで重要な要素となる暑さについては、先週のヘレステストも非常に暑いなか行われたため、心配はしていないという。
「ヘレスで終日ドライブしたので、暑くてもうまく準備ができるはずだ。そんなに心配はしていないよ」
「もちろん、暑くなれば状況は厳しくなる。タイヤの使い方とデグラデーションが特にね。でも、様子を見守るしかない。去年は非常に暑いコンディションに向けてのテストも行ったが、決勝は20度を下回るウエットコンディションだった。何が起こるか分からないってことだよ」