カナダとアメリカでルイス・ハミルトンが2連勝したことで、マクラーレン・メルセデスのリードがさらに広がるなか、フェラーリのフェリペ・マッサは、今後の数戦ではチームがこれ以上ミスを犯さないことが重要だと述べている。
ドライバーズ、コンストラクターズ両選手権でかなりの遅れをとったにもかかわらず、マッサはまだ終わったとは思っていない。実のところ、彼は今週末に行われる第8戦フランスGPで、自分たちが巻き返せると確信しているのだ。
「過去2戦を振り返ると、(失格した)モントリオールでのトラブルがなければ、チャンピオンシップはまだ完全にオープンだっただろう。今でも決まってしまったわけではないが、それほど簡単にいきそうもない。僕らはミスを犯さないように慎重に行く必要がある」と彼は説明した。
「近年の選手権を見ると、僕らが2度の週末でルノーを上回ったかと思うと、立場が逆転したりしていた。シーズン終盤まで競争はかなりの接戦だった」
「今回、ライバルたちがここ数戦で僕らを上回っていたとしても、僕らはまた反撃できると思う。そのためにファクトリーで取り組んできたし、この3日間はシルバーストンでも作業を進めてきたんだ」
「今後のレースに向けて、僕らはいくつかのいいアイデアを持っているので、それが状況を変えるかもしれない。でも、僕らはこれ以上ミスを犯さないように気を付けなければならない。そして、今度はライバルたちがミスを犯し、僕らに息をつかせてくれる番だと思えばいいよ」
再び北米での2戦について聞かれたマッサは、カナダのことは未だに不満だが、インディアナポリス・モータースピードウェイでの3位には満足していると語った。
「カナダを振り返ると、僕らはマクラーレンほど速くはなかっただろうが、レースでは(フェルナンド・)アロンソより前にいたし、表彰台でフィニッシュできていたかもしれない。優勝は不可能だったとしても、いい結果を残せたはずだ」と彼は続けた。
「あそこでの僕らの目標は、できる限りのポイントを獲ることだった。ライバルのペースに太刀打ちできなかったとしてもね」
「僕は要するに信号の見落としのせいで失格にされたんだけど、あれが危険なことだとは思えない。あそこで起こった出来事はまだ良く受け入れられないでいる。でも、もうあのことは忘れよう。インディについては、ライバルほどの速さではなかったとしても、僕らの戦闘力はわずかに上がっていたようだ。表彰台でフィニッシュできたし、そんなに酷いものではなかった」
先週、ほとんどのチームと同様に、フェラーリもシルバーストンで3日間のテストを行った。マッサはそのうち1日しか走らなかったが、そこでの進歩に満足したようだ。
「僕らはシルバーストンで新しい空力パッケージを試したんだけど、すぐにそれがうまく働いていると分かったし、僕のF2007のバランスにはとても満足したよ」と彼は要約した。
「マニ-クールでのフランスGPは、僕らにとっていい週末になるかもしれない。去年、僕は表彰台でフィニッシュしたし、それを皮切りにシーズン後半は全てがうまく回り始めたんだ」