◆佐藤琢磨(スーパーアグリ)
Q:琢磨、カナダで素晴らしいレースをしたが、今の気分は?
TS:なによりも、誰もケガをしなくてよかった。数年前にかなりの調査が行われたため、今のF1の安全レベルは非常に高い。僕がまず言いたいのはそのことだ。それから、チームには本当に感謝している。個人的なことになるが、僕らのチームの雰囲気は最高だよ。(F1参戦開始から)1年半でこんな素晴らしい結果が出せた。難しいレースで、さまざまなことが起こった波乱のレースだった。選択を強いられ、全員にチャンスがあると同時に全員が多少は困難に直面した。でも、結局僕らは正しい判断をした。最後の数周は本当にエキサイティングだったよ。本来のポジションを取り戻したんだ。すごくエキサイティングだった。ものすごくハッピーだよ。
Q:最終シケインでアウト側からいったが、あれはすごいオーバーテイクだったね。
TS:モントリオールは難しいサーキットだが、不可能なことは何もないんだ。ロングストレートの後でヘビーブレーキングをしてオーバーテイクをすることが可能だ。でも、その前のコーナーをうまく立ち上がることが大事なんだ。もちろん、ブレーキング時の性能がいいクルマでなければならない。安定性が必要だ。フェルナンド(アロンソ)とバトルしている時、彼のマシンはストレートでとても速く、最初はスリップに入ってもついていけなかった。本当にびっくりしたよ。でも、ストレートの終わりでサイドバイサイドになることができ、ブレーキングを遅らせたんだ。自信を持ってやることができたよ。完全にコントロールできていたし、マシンは快適だったからね。あのレースでは、誰もがタイヤかすに悩まされた。タイヤの状況や戦略が特殊だったので、ミスをしないことがとても大事だった。戦略に頭を悩ませたが、とてもうまくやることができた。すごく嬉しいよ。
Q:インディアナポリスについて聞きたい。ここでは3番グリッドを取って3位でフィニッシュし、表彰台に上ったことがあるが、ここのレースについてはどう考えている?
TS:個人的にインディアナポリスには素晴らしい思い出があるんだ。先週大きく弾みがついているので、いい感触を持っている。2連戦はロジスティック的に大変だが、ドライバーとしてはすぐにまたレースができて嬉しい。カナダでのパフォーマンスを繰り返すのはかなり難しいだろうけど、間違いなくチームは最善を尽くす。強力な週末が送れればいいね。
◆ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
Q:ヤルノ、先週末のレースはいろいろな意味でショッキングだったことだろう。
JT:先週末は少しドラマチックな局面があったね。でも幸いフロントサスペンションのトラブルを乗り越えることができた。今後はトラブルを起こさないようにしなければならない。パーツは新設計され、すぐに届けられるはずだ。レース自体、かなり波乱に富み、ドラマチックだったね。アクシデントが多発し、セーフティーカーが出動し、新ルールの影響があり、本当にさまざまなことが起こった。とても難しいレースだったよ。勝者は優勝に値する力を持っていたが、他のドライバーたちは運・不運でポジションを上げたり下げたりした。僕は、ポジションを下げていい結果が出せなかった方だ。ロバート(クビカ)の事故の後、タイヤが終わってしまったのでピットに入らなければならなかった。その後、隊列の後方を走行することになった。セーフティーカーが出動しても、ほとんど何もできなかった。本当に辛かったよ。
Q:アクシデントの影響はあった? レース中、アクシデントのことをずっと考えていた?
JT:あの時点で僕のレースは終わったといっていいと思う。タイヤ交換のために臨時ピットインをしなければならなくなり、後方に沈んだ。もう僕にできることはほとんどなかった。その上、事故があると心配なものだ。特に、誰かのマシンが大破しているのを見るのは、かなりきついよ。誰にもレース終盤までロバートの状況が分からなかったから、少し心配した。みんな心配していたと思う。
Q:アメリカGPについてはどう考えている? ここではポールポジションを取ったことがあり、4回にわたって4位に入っているが、2度
は20番グリッド以下からスタートしている。ここではチャンスがあると思う?
JT:そうだね、戦略的に見ると、カナダでは運に恵まれなかったけれど、ここではいつもとてもいいレースができているんだ。ここ3戦不運に見舞われてノーポイントなので、ここで挽回できればいいね。トラブルフリーの週末を送り、ベストを尽くし、マシンの性能を100パーセント発揮したいと思っている。