スパイカーのクリスチャン・アルバースとエイドリアン・スーティルは、前回のモナコで、自分たちとすぐ前のチームたちとの差が縮まったことに力を得て、カナダに向かう。しかし、スパイカーが信頼性の問題を解決する必要があることも認めている。

　スーティルがモナコの土曜日のウエットセッションで最速タイムをマークしたことにより、より一層士気が高まっているスパイカーチーム。Bスペックのマシンの投入が近づいてはいるものの、北米2戦に臨むにあたって、現在のF8-VIIにもレース用の開発は施されていく。
「（モナコでは）他の連中との差は確かに小さくなっていた」とアルバース。
「そしてレースではそれほど離されていなかったから、完走できなかったのは残念だ。特に、最後はとても接近していたからね。もちろん、モナコは特別なコースで、マシンの差があまり顕著には表れないけれど、今後残りのシーズンも、こんなふうにやっていければと思うよ」
「僕らはポール・リカール・テストでいくらか得るものがあったし、ある程度の走行距離を達成でき、カナダのレースに向けてそれなりのデータも収集できた。これは役に立つだろう。僕らはまだトップスピードが足りないが、カナダは高速コースだ。しかし僕らは、ブレーキングや、バランスとセットアップに役に立ちそうな問題について、テストを行った」

　スーティルは、実際に第5戦でポジション争うレースができたことを楽しんだと打ち明けた。そして、単純なドライビングミスがなければ、完走できていたかもしれない、と語った。モナコの週末で力を得た彼は、その勢いをモントリオールにつなげたいと願っている。
「僕らはレースで確かに改善が見られたし、いいパフォーマンスを発揮できた」とスーティルはコメントした。
「マシンは速かったし、レースができたし、他のマシンを予選で上回ることもできた。だから、完走できなかったのは残念だ。ちょっとふくらんで、バリアにヒットしてしまったんだけど、それでも50周以上して、いい感触を得ることができた。僕らはアグリやトヨタと戦うことができて、とても面白かったし、カナダでも同じようなポジションに行けると思うよ」
「テストでは、いくらか改善することができ、全体としてのパフォーマンスがかなりよかった。僕らはロングストレートで低ダウンフォース用のセットアップを使用したんだが、あそこはあまりモントリオールとは似ていない。モントリオールほどシケインが多くないからね。だけど、僕らが見いだせた改良点がモントリオールで力を発揮してくれることを願っているよ。そしてモナコと同じような具合に続けていけることをね。目標は間違いなく、後ろのマシンを抑えてクリーンなレースをして、完走まで行くことだ」

　スーティルはまだ、ジル・ビルヌーブ・サーキットでドライブしたことはないが、チームメイトのアルバースの方は、またこのコースを訪れるのを楽しみにしている。
「あそこでは、以前にいい結果を出している――2005年には、僕はミナルディで予選15位に入った。あれは当時としては考えられないほどいい成績だったんだ」と彼は語った。
「あそこでのドライブはとても楽しいし、あのイベントは素晴らしい。町なかから4、5分しか離れていないから、いい雰囲気なんだ」
「いつもと同様、僕らはいい成績を目指してプッシュするよ。必ずしも簡単なことではないけれど、僕らは頑張ってプッシュしなくちゃならない。ファクトリーのスタッフたちは、本当にそれに値する働きをしてくれているからね。現段階では、さらに前進するためには、Bスペックのマシンを待たなくてはならないけれど、今、コンペティティブになるために、チームとしてあらゆる細かい部分に集中する必要がある。もうミスを犯している余裕はない。それを、今回と今後すべてのレースでの目標とすべきだろう――すべてのことに加えてね」

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