フェラーリのキミ・ライコネンは、今シーズン、土曜の予選で力を最大限に発揮できずにいることを認め、一年のうち最も予選結果が重視される今週末のモナコで、なんとか流れを変えたいと決意している。
チームのナンバー1ドライバーとしてフェラーリに迎え入れられたライコネンだが、予選に関していえば、オーストラリアではポール・トゥ・フィニッシュを決めているものの、チームメイトのフェリペ・マッサに3対1で負けており、今や優勝回数および総合得点についてもマッサに遅れを取る事態となっている。しかしモナコは、ライコネンにとって得意な場所のひとつであり、2年前には勝利の美酒も味わった地。ぜひポールを取って、今年も過去同様の成功を収めたいと願っている。
「ここは僕にとってはとても特別な場所で、2005年の優勝は忘れようにも忘れられない」と認める彼。
「あのレースは、僕が思うに、これまでの自分のレースの中でも最高の一戦だった。今年はここでのレースも7年目になるが、フェラーリでは初めてだ。赤いマシンで勝てたら最高だが、もしフロントロウからスタートできればそれもずっと楽になるだろう。今までのところ、予選セッションは自分が思うようにうまくはいかずにきたが、この状況を改善するために僕らは多くの仕事をこなしてきた。1周うまくまとめることが基本になるから、そこのところにベストを尽くすよ」
先週はポール・リカールでテストを行ったが、その前のバルセロナ・テストの時と同様に、ライコネンはF2007についてより学ぶことができたと感じているという。
「車に乗るたびに、タイヤについての知識が深まっている。去年使っていたものとは本当に違うし、新聞などで読んだところでは、フェルナンド(・アロンソ)も同じ状況にはまっているようだ」
「フランスでのテストは本当にうまくいき、F2007にさらに満足できるようになった。だがライバル勢がどんな準備をしているのかは分からない。木曜のフリー走行でいろいろもう少し明らかになってくるだろうね」
スペインGPでのリタイアによりポイントスタンディングでは4位に転落してしまったライコネンだが、上位4名は非常に拮抗しているので、とにかく自分の目標を追い続けていくだけだと話す。
「チャンピオンシップの頂点を競い合うドライバーは4名いるが、僕としては特にマークしているドライバーはいないんだ。どのレースにも、とにかくベストを尽くして可能な限り多くのポイントを取ろうという同じ姿勢で臨むつもりだ。チャレンジすることが大好きだからね。チャレンジしがいのある連中がいればいるほど僕も一層やる気になる。本当に、モナコが待ちきれないよ」