1年で最も注目を集めるモナコGPが開幕を迎えるなか、前戦スペインにおいてF1での自己最高位を得たばかりのニコ・ロズベルグは、自身のホームタウンでも更なる強さを示したいと願っている。
1982年のワールドチャンピオン、ケケ・ロズベルグの息子で、2005年度GP2チャンピオンのニコは、デビュー2年目となる今シーズンで力強い走り出しを見せている。これまで行われた4戦中2戦でポイントを獲得し、現在ドライバーズ選手権の8位につけている彼は、はるかに豊富な経験を持つチームメイトのアレックス・ブルツを毎回予選で上回っており、これまでコンストラクターズ選手権においてウイリアムズが得た5ポイントをひとりで稼ぎ出している。
「モナコは1年で最高のレースだ」と21歳のロズベルグは興奮して語った。
「見事にエキサイティングで、同時にとても狭いコースが、僕の育った町の中心部を走っている。僕にとっても本当に特別なレースなんだ。僕の友達はみんなモナコにいるし、雰囲気は素晴らしいのひと言だ。その中で足りないものと言えばレースでのいい結果だが、それを今週末に変えられるかどうか見てみよう」
前戦のバルセロナ以降、チームはポール・リカールで4日間に渡るテストを行い、ロズベルグとブルツは共に500キロに及ぶセットアップ作業の恩恵を受けることができた。南フランスに位置する同サーキットのレイアウトは配置が変えられ、モナコのレイアウトが再現された。
「私たちは様々なメカニカル及び空力に関するセットアップに取り組み、充実したテストを行うことができた」とウイリアムズのテクニカルディレクター、サム・マイケルは語る。
「同時に、モンテカルロというハイダウンフォースのサーキットで使用することになるアップグレードを完了した」
「ブリヂストンは、今回のレースで初めて“スーパーソフト”のポテンザ・タイヤを持ち込む予定だ。週末、あのストリートコースにラバーを載せることに関して、それらのタイヤは大きく貢献してくれるだろう。グリップレベルの向上幅は非常に大きい。ラバーが乗るのに加えて、路面上の多くのゴミも掃除されるからね」
「モナコは非常にユニークなトラックであり、最終的にいい成績を得るためにはチームの全員がそれぞれの仕事を完璧にこなさねばならない。失敗を招きかねないことは山ほどある。ドライバーのミスから、セットアップや戦略に至るまでね。追い越しはかなり難しいので、いいレース戦略を持って予選に臨むことが一番重要だろう」