前戦スペインでは進化を見せたルノーのジャンカルロ・フィジケラとヘイキ・コバライネンだが、今週末の第5戦に向けては、モナコで走ることへの純粋な喜びをもってレースに挑むという。
バルセロナでパフォーマンスの改善が見られたことは明らかだろうが、両ドライバーは今週末のモナコでトップ集団に復帰することは予想していない。だがふたりとも、それぞれ第5戦モナコGPを心待ちにする理由を持っている。
「本当に言葉では言い尽くせないよ」とフィジケラは語る。
「あのサーキットが大好きなんだ。たいてい僕はいい感触をすぐに得るし、モーターレーシングの中でも見逃せない一戦だ。波乱に満ちたレースになるから、すべてのチャンスを逃さないように準備をしなければならないし、ミスを避けるために最大限の集中力を保ってプッシュし続ける必要がある。正直、かなり面白いチャレンジだし、木曜にコースに出るのが待ちきれないよ」
「モンテカルロには本当に特別な雰囲気がある。パドックは市の中心部にあり、サーキットはドライバーとエンジニアにとって楽しいものだ。普通のコースとはあまりにも違っているからね。観客にずっと近い感じがするし、同時にここが歴史的な場所で、モータースポーツの伝説の地のひとつであることが感じられる。ほかのどことも違うグランプリだし、だからこそ本当に面白いんだ」
ルーキーのチームメイトと比べると、フィジケラはモナコでのレース経験を豊富に持っている。しかし、これまでコバライネンは同地で強さを見せており、今週末は更なる成績を残したいと考えている。
「待ちきれないよ!」とコバライネン。
「1年で最も面白いレースのひとつだ。このサーキットはとても変わっているからね。公道のサーキットでは、とにかくミスを犯すことは許されない。ブレーキがちょっと遅れても、ウォールにクラッシュしてゲームオーバーだ。どんな時でも集中力を保つ必要がある。モナコでのGP2レースにはいい思い出があるよ。ポールを獲って、レースのほとんどでトップを走り、ピットストップのトラブルにもかかわらず5位でフィニッシュしたんだ。F1マシンであのコースをドライブしたらどんな感じになるのか、本当に楽しみだよ!」
「正直なところ、テレビで見るよりタイトで、ずっと狭いと思うよ! コーナーは更にタイトで、ウォールは常に目の前だ。かなりの速度差があるか、相手がミスしない限り、追い越しはほとんど不可能だ。建物のすぐ近くを走るために音が反響し、自分のエンジン音もまわりのクルマのエンジン音もずっとうるさく感じる。最初はとても奇妙な感じがするけれど、モナコは華々しいグランプリだし、面白いレースになるだろう」