Q:サーキットのレイアウト変更について、それぞれの考えを聞かせてほしい。レースにとって、そして君らドライバーにとっていい変更と言える?
ビタントニオ・リウッツィー:ストレートに入る前に低速コーナーがあるので、オーバーテイクのチャンスは増えるだろうね。見ごたえのある、面白いレースになると思う。もちろん、以前はふたつの高速コーナーがあって腕が試される場所だったから、ドライバーからすれば今よりもいいトラックだったと言える。
ルーベンス・バリチェロ:僕もトニオに賛成だ。非常にチャレンジングで面白いふたつのコーナーがなくなってしまったということを除けば、レースにとっては良いことかもしれないね。こういう変更のおかげで、多くのいいサーキットが減ってきている。だから、できればこういう難しいコーナーは残しておいてほしい。そういうコーナーはまだ完全に消えたわけではないけどね。例えば、ホッケンハイムも同じだ。素晴らしいサーキットだったのに、安全性の向上のためにトラックは短くカットされてしまった。こういうことはあまり多くは見たくないものだが、そのおかげでより安全にはなったし、おそらくオーバーテイクもしやすくなった。僕らは文句を言えないと思うよ。
フェルナンド・アロンソ:まあ、同じだね。最後のコーナーはとても面白いコーナーだったから、確かに寂しくはなるだろう。オーバーテイクに関しては、昨年も今年も全く変わらないと思う。昨年、もし速いマシンに乗っていれば、オーバーテイクできるだけの速度で最後のコーナーを抜けることができたし、今でも同じく速いマシンであれば、おそらくシケインで前について走ることができるだろう。テストでもそうだったが、もしマシン同士が非常に接近していて、誰かと争っていたとしよう。そういう場合は、シケインで前について行くのは不可能だった。だから、シケインはオーバーテイクを増やす目的で作られたわけではないと思う。安全性の問題のためだと思うし、以前に比べてそれが向上しているならば、僕は新しいシケインを走るのに文句はないよ。それって重要なことだからね。
Q:最終コーナーでも前について行くことは可能か?
FA:最終コーナー? そうだと思うよ。でも、あれはコーナーではない。僕らにとっては、ストレートはシケインの出口からもう始まっているんだ。最終コーナーはもはやコーナーではないからね。
Q:最終コーナーは以前と比べて10km/h遅いだけだと誰かが言っていたが?
FA:さあね、多分そうかもしれないけど。
フェリペ・マッサ:ドライビングの視点から言うと、悪くなったよ。それは確かだ。素晴らしいバルセロナのトラックに、ちょっとしたモンテカルロの要素が入ったようなもんだ。でもショーとして考えると、オーバーテイクに関してはちょっと改善されたかもしれない。以前は全開でいけるコーナーではなかったから、他のマシンについて行くことは不可能だった。難しいコーナーだったんだ。今はそうではないから、前のクルマを追いやすくなったね。F1ではオーバーテイクすることはいつでも困難だが、少しはやり易くなるだろう。
ペドロ・デ・ラ・ロサ:とにかく、安全にはなったと思うよ。それは全てのドライバーが望むことだし、最終コーナーを全開で走ることによって、前を行くマシンに近づきやすくもなったと思う。以前は全開ではいけず、勢いを抑えて走っていた。これからはアクセルを踏み込めるから、そこが前との違いだね。ほんのちょっとの差だろうけど、ターン1にかけてオーバーテイクするチャンスが増えた。結局のところ、僕はかなり満足さ。実際シケインもあのコーナーも好きだしね。トラックにいくつかのバラエティが加わるのもいいことだよ。